2018年6月10日(日)時の記念日、【ゴチソー尾張】は国許を離れ、刈谷日劇(刈谷市御幸町)を訪ねた。
上映時間3時間19分という長尺で、12人という登場人物の愛憎の行方を丁寧に、されど軽いタッチで描いた“大群像恋愛劇”『恋愛依存症の女』(監督:木村聡志/2018年/119分)が、東海地方で唯一上映されているのが、ここ刈谷日劇なのだ。
この日は、出演者・大須みづほが舞台挨拶に登壇した。
『恋愛依存症の女』ストーリー
“元・人気作家”鏑木(山谷武志)は、モテ男。トルコ(吉田裕美)、モナコ(澁川智代)という女性がありながら、出版社を寿退社するという元カノ・チー坊(小島彩乃)と再会し、想いが再燃する。そして、そんな状況だというのに、アパートの隣にアリス(金久保茉由)と共に越してきた、エビちゃん(大須みづほ)と恋仲になる。
百川(松森モヘー)、五反田(安楽涼)らの劇団でヒロインを務めるニコ(ひらく)は、悩みながらもサエという役を稽古する最中、新たに始めたアルバイト先の店長(品田誠)に恋をする。だが、ある時を境に、ニコの心は大いに揺れることになる。その日店に現れたのは、店長の元妻・美沙(村上亜利沙)だった。
そんな鏑木とニコ、2人の想いを後押しするのは、存在しないはずのあの子だ――。
MC. 自己紹介も含めて、先ずは一言お願いします。(刈谷日劇 亀谷宏司支配人)
大須みづほ 「エビちゃん」役で出ています、大須みづほです。宜しくお願いします(場内拍手)。岐阜県の垂井町の出身で、今日は垂井駅からここまで電車で来ました……1時間15分くらいでしたか。刈谷日劇は初めて来たんですけど、高校時代、垂井から大垣まで電車で通学していて、その時車内アナウンスでいつも「刈谷」「三河安城」という駅名を聞いていたので、その刈谷に来られて、しかもその刈谷で自分の映画が上映されるというのは、凄く不思議で嬉しいです(笑)。
MC. 上映前でお客様はご覧になってないんですが、「エビちゃん」は、どんな役でしたか?
大須 そうですね……恋多いタイプの役です。
MC. 一番の見所は、どこでしょう?
大須 取りあえず、途中トイレに行っても全然大丈夫なので、最後まで観ていただけると、嬉しいです。
MC. (木村聡志)監督さんとも、「3時間19分の間で途中1回休み入れますか?」って打ち合わせをしたんですけど、「いえいえ、ぶっ通しでやってください。途中トイレに行っても大丈夫ですから」って仰ってました(笑)。でも、観逃したらいけないシーンは案外多い気がするんですが?
大須 そうですね。でも、「トイレ行きたい!」って思いながら観てると、多分集中できないと思うので。すぐ行ってもらって、すぐ帰って来てもらえれば(笑)。
MC. ちなみにご案内ですけど、スクリーンの右側にカーテンがあって、中に男女分かれたトイレがありますので、上映中でも使っていただければと思います。
MC. 個人的には、大変美しく写っておられるんですが、中でも寝姿が……寝顔が素敵ですね。
大須 嬉しいです(笑)。
MC. 喋らないと、とても静かで良いな、と……僕の個人的な意見ですけど。
大須 (笑)。そうですね、ちょっと喋ると面倒くさい役ですからね。
MC. あの寝姿は、トイレに行かずに観ていただきたいと思います。時間にして、どのくらいでしたっけ?
大須 どちらでしょう……私、寝てるシーンが2箇所あるんですよね。コタツで寝てるのと、寝袋と。
MC. 僕が印象に残ってるのは、コタツの方です。
大須 そちらは、割りと前半ですね。寝袋の方は、後半です。
MC. 岐阜のご出身だそうですが、今は東京にお住まいで?
大須 はい、そうです。
MC. 東京は楽しいですか?
大須 楽しいです。下町の方に住んでるんですが、住みやすいです。岐阜みたいに大きな川が流れてて、公園も多いので。都会すぎるのは、落ち着かないんです(笑)。
MC. じゃあ、刈谷市駅(注:刈谷日劇の最寄駅)なんか、最高ですよね……何も無いですもんね(場内笑)。
大須 (笑)。凄く、落ち着きました。
MC. 垂井駅はどうですか?刈谷市駅と似たようなものですか?
大須 こちらより、もっと……ビルが無いので(笑)。
MC. エビちゃんも、「田舎から出てきた」って感じの役ですもんね。
大須 そうですね。役も実際も、そんな感じです。
MC. 東京にお出になって、何年になるんでしたっけ?
大須 今、5年目ですね。田舎くさいところは抜けないです、中々。
そういって笑う女優・大須みづほは、「エビちゃん」に負けないくらい魅力的だった。
滑稽で、切なくて、そして愛さずにはいられない――『恋愛依存症の女』は、刈谷日劇で15日(金)まで、連日14時~、18時~の2回上映が決定している。
予測不能のラストが待ち受ける199分間を、是非とも観逃さないでほしい。
……出来れば、トイレなどに立つことなく――。
映画『恋愛依存症の女』公式サイト
刈谷日劇 公式サイト
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