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平成30年4月、牛玉山 観音寺(津島市天王通り6)を訪ね、21日の写経会、28日(不動明王ご縁日)の護摩祈祷を取材した。

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写経体験は、受付時間が10~15時、志納料が1000円~、紙も筆記具も全て用意されているので手ぶらで大丈夫だが、座敷で行われるため裸足でない方が良いだろう。
先ず参加者は、塗香(ずこう)を行う。
掌から手首へ、腕から肩へと、指先に取った顆粒状の香を順に身体に纏わせ、邪気を祓う。

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今回写すのは、「佛説聖不動經」。

「うち独自なんですが、せっかくなら当寺に御縁のある仏様の経を書いていただくと良いかなと思いまして」と、長谷川住職は言う。
しかも、和訳した文章を書き写すことになるので、意味を理解した上でお不動様のことを知ることが出来る。
使用するお手本は、ご住職の書き下ろしだそうだ。

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「左手の上に右手を重ねていただいて、胸に溜まっている今までの不浄な息を全部口から吐いて、綺麗な空気を鼻から吸っていただきます。これを三回繰り返していただくんですが、二回目はお腹の下の方から吐き出すような気持ちで。三回目は、自分の全体の細胞から全部を絞り出すつもりで吐いていただいて。そして、鼻から身体に綺麗な空気を行き渡らせるつもりで吸ってください。ご自分が落ち着くまで、何回やっていただいても構いません。ご本尊様と一体になることを感じ取っていただき、書いていただきたいと思います」

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半紙をトレーシングペーパーよろしくお手本の上に乗せ、透かした文字を筆ペンでなぞる。
慣れない筆ペンに四苦八苦しながら、何とか20分ほどでお経を写し終える事が出来た。

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我ながら酷い字だが、良くも悪くもこれが今の自分なのだと飲み込むことが肝要なのだと思うことにした。
とは言え、初めての写経体験は、思いのほか清々しいものだった。
寺印を捺していただき、300円を納めてお守り袋を求め、日付、署名、願い事を書き加えた半紙は御守として持ち帰ることにした。

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写経を終えると、思わぬサプライズが。
観音寺ではお馴染み、副住職の筆による御影御朱印(仏画入り御朱印)の書き置きが用意されており、体験者に配布されたのだ。

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2つとして同じ物がない御影御朱印は限定20体で、午前中に訪問した記者も拝受することが出来た。
ただし、これは飽くまでも今回限りのおもてなしとのことなので、ご注意を。

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十二支御本尊札拝殿を覗いてみると、副住職は予約された参拝者の目の前で、リクエストを受けた御影御朱印をかいていた。

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副住職の描く見開きの仏画は「アート御朱印」とも称され、あまりの評判に現在はインターネットからの予約のみの対応となっている。

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5月から第二土曜日の開催が予定されている写仏・写経、是非一度体験してみては如何だろう。
写経でお手本となった「佛説聖不動經」は、護摩祈祷で唱えられる大切な経典である。

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しかも、護摩を焚いている際に参列者一人ひとりに経本が配られ、全員で詠みあげるのだ。
記者も、4月28日(土)の護摩祈祷に参加した。
自ら写した経文を、自分の口で詠唱する――本当によい体験をすることが出来た。

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のうまくさあまんだ……

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真言は何度も繰り返され、晩春というより盛夏を思わせる4月28日、晴れ渡る空が平成30年の黄金週間の幕開けを告げていた。

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ゴールデンウィーク、牛玉山 観音寺では5月6日(日)午前10時より御正当の御祈祷が行われる。
「御正当」とは弘法大師様の御命日のことで、旧3月21日に当たるという。
御祈祷料1000円、福銭が授与され、法話を聞くことができるそうだ。

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また、同じく5月6日13~16時、「津島でら寺巡り」の一環で、写仏・写経(お茶菓子つき)、うでわ念珠作り(材料費込)がそれぞれ500円で体験できる。
天王川公園での「藤まつり」に合わせ「津島まちあそび」が開催中の津島市を訪ねてみては如何だろう?

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牛玉山 観音寺
真言宗 智山派
〒496-0807
 愛知県津島市天王通り六丁目43番地の1

津島でら寺巡り