人狼②

映画『人狼ゲーム』は、2013年に公開された第1作が好評で、今や人気シリーズとなった作品だ。
ヨーロッパ発祥のカードゲームをモチーフにしたサスペンス・ホラーで、スリリングな展開、ショッキングな視覚効果、そして何より巧みな心理描写が作品世界に見事に嵌まり、映画ファンからは数多ある所謂“デスゲームもの”とは一線を画す評価を得ている。
桜庭ななみ、土屋太鳳、高月彩良、小島梨里杏、古畑星夏、浅川梨奈(SUPER☆GiRLS)……主演を務めるヒロインたちも毎回話題で、今やスクリーンに無くてはならない存在となった彼女たちの、記念碑的な作品である。

『人狼ゲーム インフェルノ』は、映画『人狼ゲーム』シリーズ最新作で、2018年4月7日(土)から全国公開となる。
第7弾となる今作品は、『人狼ゲーム』シリーズ初めての試みとして、テレビドラマとの連動プロジェクトとなっている。

テレビドラマ版『人狼ゲーム ロストエデン』はtvk、メ~テレほかで1月から放送が始まり、小倉優香、上野優華、久田莉子、山地まり、都丸紗也華、勧修寺保都、松本享恭、吉原拓弥、米本来輝、大和孔太ら、“殺戮ゲーム”に翻弄される新たなメンバーがフレッシュな熱演を見せている。

TVドラマ『人狼ゲーム ロストエデン』、映画『人狼ゲーム インフェルノ』のメイン・ヒロインは、『non-no』の専属モデルを務め、『パパのお弁当は世界一』(監督:フカツマサカズ/2017年/76分)『ポエトリーエンジェル』(監督:飯塚俊光/2017年/95分)など女優としても活躍する、武田玲奈が抜擢された。
今回の主人公・野々山紘美は、クラス委員を務める正義感の強い優等生である。
だが、これまでの『人狼ゲーム』シリーズも監督を務めている綾部真弥監督のこと、一筋縄では行かない展開が待ち構えていることは疑う余地もない。

今回、射とめたヒロインの座を「挑戦だと思っています」と言う、武田玲奈を取材した。

Q. 『人狼ゲーム』シリーズは独特の世界観がありますが、如何でしたか?

武田玲奈 前作を観させていただいて……個人的にホラーは苦手なんですけど、こういう殺し合いのゲームを観るのは好きなので(笑)、楽しんで観たんですが、実際に撮影するとなると、精神も体力も使うだろうなと思いました。

Q. 今回演じる役について、どんな印象でしたか?

武田 最初は優等生で、学級委員で、正義感が強い女の子っていう感じですけど……だんだん物語が進んでいくにつれて変わっていくので、その変化を表現するのが凄く楽しいと思いました。正義感が強くて「自分は良いことをしてるんだ!」って自信に満ち溢れた女の子がどう変わっていくのかと考えて、衝撃を受けた言葉だったり、変化していくポイントを一つずつ作っていこうと思いました。だんだん終盤に向けて、強い女性になっていけたら、と。

Q. 実際に演じてみて、如何でしたか?

武田 想像以上に、辛かったです(笑)。

Q. 撮影現場は緊迫した雰囲気だったんじゃないですか?

武田 そうですね。大事なシーンの前は、(綾部)監督も「現場に来たら、喋るな!」って仰っていて、そこから緊張感は始まっていました。撮影の合間や終わった時は、本当に皆仲良く和気藹々と……人狼ゲームとか実際にやったりしました。平和な方の人狼ゲームを(笑)。

Q. 気持ちの切り替えが難しかったのでは?

武田 色んなリラックスの方法を試しました(笑)。共演者の皆と話すのは凄く楽しくて、リラックスできました。逆に、集中したい時は、一人でイヤホンを付けて音楽を聴いたり、台本をひたすら読んだり、目を閉じたり。リラックスするのも、集中するのも、色々やりました。気持ちの切り替えは得意な方なので、楽しむ時は楽しんでリラックスして、撮影の時はバシッと集中する、といった感じで。

Q. ドラマと映画、自分の中で違いはありましたか?

武田 ドラマと映画は続きになってるんですけど、私だけじゃなく皆もどんどん成長していくので、その成長を観てほしいと思います。違いというより、どんどん変化していくという感じです。

Q. “平和な方の人狼ゲーム”をやったことは、撮影で役に立ちましたか?

武田 ゲームで仲良くなって、仲が良いからこそ、本気でぶつかり合えるというか……そういうのがありました。

Q. 人狼ゲームには色々な役割がありますが、好きなのはどの役ですか?

武田 “人狼”になることが多くて、けっこう得意でした(笑)。

Q. 出演者にボイメン(BOYS AND MEN)もいますが、共演した印象はどうでしたか?

武田 水野(勝)さんとは、あまり同じシーンがなかったんですけど……平松(賢人)くんや吉原(雅斗)くんは同じシーンが沢山ありまして、現場を盛り上げてくれるムードメーカーのお二人で、凄く助かりました。

Q. 映画の方の見所を教えてください。

武田 ドラマの続きになっているので、せっかくならドラマを観てから映画を観てほしいと思います。ドラマから映画で、誰が生き残ったのか、死んでしまったのか、映画には誰が出るのか……そんなことを楽しみにしてもらえれば。ドラマと映画、共通して言えるのは、“投票シーン”が大きな見所になります。キャストだけじゃなくスタッフさんも皆、そこに力を掛けて……監督も「そこが一番重要なシーンだから」と言って、その撮影に入る時は段取りを入念にやって、現場では一切キャストは喋らず集中したシーンなので、そこを観てほしいです。

Q. 大変だったシーンは?

武田 やっぱり、死ぬシーンですかね(笑)……死ぬシーン、殺されるシーンは、精神的に体力的にきつい部分はありました。殺したり殺されたりするシーンになると、普段使わない変な筋肉を使うみたいで……私は、筋肉痛になったりしました(笑)。

Q. 大丈夫ですか……ネタバレになってないですか?

武田 いえ、何も言って……はい(笑)。

Q. 今回の役は、武田さんにとってチャレンジだったのでは?

武田 サバイバルなので、ぶつかり合った時も見所だと思うんですけど……生きるか死ぬかという状況になってからの友情も、もう一つの見所かなと思っています。ドラマの序盤、私はルナ(上野優華)と親友なんですけど、今後どういう関係性になっていくのか……そんなところも観てほしいと思います。監督は、「生きることだけを目的とした女性の強さを観てほしい」と仰ってました。「生きていく強さ」を最終的に表現できればと思って演じました。

Q. 紘美というキャラクターは、自分と比べて如何でしたか?

武田 正義感が強くて、優等生で、クラス委員をやっていて……そこに関しては、私は逆なタイプで。高校生や中学生の時は、人前に出るのがあんまり好きじゃなくて、委員長とかやりたくないタイプだったんです。前に出る子と仲良かったんですけど、自分は出ないよ、という感じでした。紘美には理解できないことも沢山あったんですけど、撮影が進んでいく中で思いっきり叫んだり、泣いたり……感情を爆発させるところがあったので、辛いこともありましたが、終わった後は爽快でした。出し切るってことは、こんなに大変で、こんなに素晴らしいことなんだと思いました。

話題に出ていたが、共演者にはBOYS AND MENの水野勝、平松賢人、吉原雅斗も名を連ねる。
ドラマ版の第2話で存在感をしっかりと放ちつつ登場した彼らが、今後どのように物語に絡むのかにも注目したい。

そして、“ニュー武田玲奈”が、どんな風に自分の殻を破るのか……テレビと映画館の両方で、目に焼き付けたい――。

ドラマ『人狼ゲーム ロストエデン』
201­8年1月18日(木)よりメ~テレにて放送中

映画『人狼ゲーム インフェルノ』
2018年4月7日(土)全国ロードショー

ドラマ放送局:tvk、とちぎテレビ、テレ玉、チバテレ、長野放送、メ~テレ、KBS京都、サンテレビ ほか

©2018「人狼ゲーム」製作委員会

公式HP : http://jinro-game.net/