エイタロウロゴ入り家族写真

2026年8月1日(土)より、名古屋インディーズ映画の聖地・シネマスコーレ(名古屋市中村区椿町8-12 アートビル1F)にて、

映画『エイタロウ』

の公開が始まる。

本作は、オール鹿児島ロケ、地元在住キャストのみ、さらには助成金やクラウドファンディングに一切頼らず、自己資金のみで撮り切った純度100%の鹿児島産オリジナル映画である。

『カメラを止めるな!』や『侍タイムスリッパー』といった奇跡の系譜を継ぐ本作の魅力を、名古屋の熱い夏に先駆けて解き明かす。

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「還暦の新人」久保理茎監督

本作で初めての長編劇映画監督を務めた久保理茎は、決して「新人」ではない。
ドキュメンタリー映画『西原村』の監督や、『血と骨』の助監督、『クライマーズ・ハイ』『舞妓 Haaaan!!!』などのプロデューサーを歴任した日本映画界の第一線で活躍してきた重鎮である。

そんな彼が、ことし還暦を迎えるタイミングで何故「無名の地方役者」を題材に自腹で映画を撮ったのか。

その作家性は、現在名古屋で見せている「チラシ配り」というアクションに集約されている。
猛暑の中、監督自らが街頭に立ち、「チラシはお手紙」という信念で一人ひとりに手渡す姿は、情報の氾濫する現代において、最も原始的で誠実な「表現の叫び」そのものだ。
「ささやかな偶然が運命を変える」と語る監督の眼差しは、効率主義で切り捨てられた「世界の片隅」に、かつてない強烈な光を当てている。

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入れ子細工の「リアル」

本作は、主演・德田英太郎の半生に基づいたフィクションである。
劇中同様、実生活でもビール会社の契約社員として働きながら役者を続ける「地方役者のリアル」を、監督はドキュメンタリー的な手法で刻み込んだ。

物語は、夢と現実の狭間で揺れる33歳のエイタロウが、悪夢のような出来事や職場の圧力を経て、役者として「舞台で散る覚悟」を決めるまでを描く。
特筆すべきは、クライマックスの劇中劇『最期の弁明』。
西南戦争で散った西郷隆盛の心情を吐露するこのシーンには、延べ500人の市民エキストラが参加。
「名前のない表現者」たちが放つ圧倒的な熱量は、観る者の皮膚感覚を震わせる。

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鹿児島を支える「役者バカ」たち

本作を彩るのは、有名俳優ではなく、日々を必死に生きる「本物」の表現者たちだ。

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德田英太郎 (エイタロウ役)
主演。実生活でもビールの営業マン。心理学から芝居に入った経歴を持ち、本作では「自己のハダカ」をさらけ出す怪演を見せる。

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春田早希奈 (サキナ役)
実生活でも德田の妻。テレビリポーターや司会業をこなしつつ、劇中では揺れる夫の尻を叩く芯の強い女性を演じる。

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平岡京子 (キョウコ役)
エイタロウの元恋人と、劇中劇の福地源一郎の二役。児童クラブ支援員をしながら活動する、劇団の欠かせない存在だ。

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宮内尚起 (なっきー役)
演出家。遅咲きの役者ながら、ラジオドラマや劇中劇で強烈なキャラクターを自然体に演じ分ける。

宇都大作 (ダイサク役)
ライバル会社の社員。生活支援員として働きつつ、劇団「上町クローズライン」を主宰する「地方演劇界の宝」である。

小松蓮 (レン役)
演劇仲間。アミューズメント業界で働きながら、一度は挫折した演劇の世界に復帰した苦労人。劇中劇では陰の主役・村田新八を好演した。

さらに、さめやんを演じた花牟礼宏紀、まんのじ役の児玉俊和、恩師の娘カオル役の青川穂美里、人斬り半次郎の男気を体現した茂谷侑和、不思議な「路上の女」を演じた門間ゆきのら、クレジットされない全キャストにいたるまでが「地方に生きる誇り」をスクリーンに刻んでいる。

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「過剰さ」こそが人生の解像度

一部のレビューでは「演技が大げさ」「展開がトントン拍子すぎる」という否定的な意見も散見される。
しかし、それこそが本作の狙いである。

舞台役者が映画のフレームに収まる瞬間の「戸惑い」や「熱量」は、そのまま劇中のエイタロウが抱える「居心地の悪さ」に直結している。
不器用で、どこかベタなストーリーが加速していく様は、カツカツの非正規雇用で働きながら表現を続ける「忙しない現実」のメタファーだ。

観終えた後に感じるのは「粗さ」ではなく、計算された演出では辿り着けない「映ってしまった何か」が胸に残る。
それはきっと、「命の生々しさ」である。

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シネマスコーレで「対話」の目撃者に

名古屋シネマスコーレでは、8月1日(土)から8月7日(金)まで、なんと久保理茎監督による舞台挨拶が連日開催される。
「映画を映画たらしめるものは、題材だ」と語り、30年の沈黙を破って本作を撮り上げた監督。
その彼と劇場の暗闇で出会うことは、映画のテーマである「人との繋がり」を追体験する最良の機会となるだろう。

有名俳優の知名度ではなく、あなた自身の「直感」でこの作品を選んでほしい。
劇中の西郷隆盛の、そして地方役者たちの「叫び」が、あなたの明日を照らす確かな光になるはずだ――。

エイタロウ_名古屋チラシ

『エイタロウ』 

公式サイト:https://sites.google.com/view/eitaro2024

キャスト:
德田英太郎 春田早希奈 平岡京子 小松蓮 宮内尚起 花牟礼宏紀 児玉俊和 青川穂美里 茂谷侑和 門間ゆきの 宇都大作

監督:久保理茎


配給:ガスコイン・エイシア

©ガスコイン・エイシア