2026年6月6日(土)、渋川福祉センター(愛知県尾張旭市渋川町3丁目5-7)にて、尾張旭家族でクラシック実行委員会(KAZOCLA・ASAHI)主催のコンサート

『はじめてのおんがくかい~夏〜』

が開催された。

「世界的レベルの演奏家を迎え、地元市民が参加しやすい機会を」という団体の目的通り、会場は小さな子供を連れた家族連れの熱気に包まれた。

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豊かな自然と利便性が共存する「子育ての街」尾張旭

会場となった尾張旭市は、名古屋市名東区や守山区に隣接し、名鉄瀬戸線で中心部まで約30〜40分という優れたアクセス性を誇る。
「静かで落ち着いた郊外生活」を求めるファミリー層に人気があり、愛知県森林公園や城山公園といった広大な緑地が、子供たちの健やかな成長を育む環境となっている。

また、市は「尾張旭市こども計画」を策定し、待機児童の解消や医療費助成の充実、地域全体で子供を支える「こどもまんなか社会」の実現に注力している。
こうした街の姿勢が、本イベントのような市民主導の子育て支援活動を後押ししている。

KAZOCLA・ASAHIメンバーである勝股修二尾張旭市議会議員も会場を訪れ、壇上で挨拶した。


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「泣いても大丈夫」が生む、感性の教育と保護者の救済

「0歳から楽しめる」と銘打つ本イベントには、幼児期から生演奏に触れる多大な意義が込められている。
乳幼児期にプロの音色や演奏者の身体美に直接触れることは、言語発達の促進やストレス軽減、豊かな情操教育に直結する。
「子供向け」に限定しない本格的なクラシックプログラムであっても、幼児はリズムや音色に反応し、身体を揺らして楽しむことができる。

さらに、本イベントの大きな特徴は、多数のボランティアスタッフが配置されている点だ。
「静かに聴くべき」というクラシック界の制約を排し、子供が泣いたり動き回ったりしても、スタッフのサポートにより保護者が安心して音楽に没入できる環境を提供している。
これは、孤独な育児になりがちな保護者にとっての「心の荷下ろし」とリフレッシュという、極めて重要な社会的意義を担っている。

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共鳴する二人の表現者:安保有美と飯塚わかな

ステージを彩ったのは、確かな実力と温かな人間味を兼ね備えた二人の奏者である。

安保有美 (ヴァイオリン)
名古屋市出身、愛知県立芸術大学卒業。
お馴染みの爆笑MCで自身のTwitter(X)を「毎日大炎上中」という安保。
しかし、それは単なる騒動ではなく、彼女の圧倒的な発信力とユーザーとの濃密な距離感にある。
「外側」の名誉やお金ではなく、目の前の人間や友人といった「内側」の繋がりを重んじる彼女の哲学は、寄せられたコメントに対し「必ず返信をさせていただいている」という徹底した姿勢においても一貫している。
超絶技巧やコンクール歴よりも「心に寄り添う音色」を追求し、演奏を聴いて涙を流す観客に深く感謝する彼女の謙虚な人柄が、時として熱烈な反応(=彼女なりの表現としての炎上)を呼び起こす原動力となっているのである。
私生活では一児の母であり、現役の託児ボランティアとして赤ちゃんのお世話にも携わるなど、子供たちへの深い慈しみを演奏に宿している。
使用楽器は1915年イタリア製の「Ettore Soffritti」。

飯塚わかな (ピアノ)
瀬戸市出身、尾張旭市在住。
飯塚が講師を務める「足立音楽教室」(愛知県瀬戸市すみれ台2丁目85)には、従来の厳格な音楽教育とは一線を画す非常にユニークな視点がある。
その根底にあるのは、彼女自身の「20分しかもたなかった」という幼少期の原体験。
自身がピアノを習い始めの頃、1時間のレッスンが苦痛で開始20分後には母の膝の上で「帰ろう」と泣き喚いていたという飯塚。
この経験から、彼女は「子供は最初からやる気があるわけではない」という事実を深く受容し、重視しているのは権威的な師弟関係ではなく生徒や保護者との「近い距離感」だ。
「線引きが難しい時代」と自省しつつも、講師自身のプライベートや結婚などの変化を正直に共有し、一人の人間として向き合うことで、信頼関係を構築している。
2歳からレッスンを受け入れている同教室では、かつての自分のように集中力が切れてしまう子供を否定せず、いつか自然に音楽にハマる瞬間を待つ。
この「待つ教育」こそが、保護者にとっての救いとなっている。

安保の「飾らない本音での発信」と、飯塚の「弱さを認める教育観」。
この二人の個性が重なることで、本イベントは「子供が騒いでも、泣いても、そのままの姿で音楽を楽しんでいい」という、圧倒的な肯定感に満ちた空間を作り上げている。

【動画公開】「内側」を見つめる調べと、夏のセットリスト



この動画には、満席となった会場での「爆笑と感動」が交錯するステージが収められている。
安保はMCで、名誉やお金といった「外側」の価値観ではなく、家族や友人、美しい緑といった「内側」にある大切なものへの感謝を語り、音楽を通じて観客の心を浄化した。
また、飯塚による自身の幼少期の失敗談や、安保が憧れの女優・中山美穂への想いを語る場面など、二人の素顔が垣間見えるトークも必見だ。

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【セットリスト】

1. 水上の音楽 (ヘンデル)
2. 白鳥 (サン=サーンス)
3. てるてるぼうず
4. かもめの水兵さん
5. ただ泣きたくなるの (中山美穂)
6. 情熱大陸 (葉加瀬太郎)

en 愛の挨拶 (エルガー)


子供たちの無邪気な声がBGMとなり、プロの調べが優しく家族を包み込む。
動画を視聴することで、尾張旭という街が持つ温かさと、音楽がもたらす「今しかない貴重な時間」の尊さを、ぜひ自分事として感じ取ってほしい。

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終演後に開催された「フリータイム」と銘打った交流会では、

主催者と視聴者
顔なじみと新参
親と子

人々の間にある様々な垣根が取り払われ、初夏の尾張旭に温かく柔らかな輪が広がった――。