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2026年4月4日シネマスコーレ(名古屋市中村区椿町)にて、

映画『済州島四・三事件 ハラン』

ハ・ミョンミ監督への合同インタビューが行われた。

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2013年に済州島へ移住し、10年以上の歳月を島で過ごしてきた監督が、歴史の闇に葬られた「四・三事件」をいかにして映画へと昇華させたのか、その核心が語られた。

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済州島の生活から生まれた「受け入れられた」という確信

監督が済州島に移り住んだ当初、事件についての知識は教科書レベルの抽象的なものに過ぎなかったそう。
しかし、毎年4月3日の追悼式や、各家庭で今も営まれる祭祀(チェサ)を目の当たりにする中で、島民の生活に深く根ざした歴史の重みを知り、独学で研究を始めたという。

島には「島が受け入れた人だけが住める」という言い伝えがあるが、監督自身も10年の生活を経て「亡くなった方々から、この映画を完成させることを応援し、受け入れてもらえた」という深い実感を抱くに至っていると語った。

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言葉の真正性と「神房(シンバン)」への畏敬

演出における最大の挑戦は、事件当時の古い済州方言を徹底して使用したことだ。
周囲からの反対や理解の難しさという「言葉の壁」に直面しながらも、監督は土地固有の痛みを伝えるために最後まで妥協しなかった。

また、本作で象徴的に描かれるのが、済州島の伝統的な巫俗である「神房(シンバン)」の存在である。
韓国の商業映画(『破墓/パミョ』など)では巫堂(ムーダン)はしばしばオカルト的で恐怖を煽る存在として描かれるが、済州の神房は本質的に異なると監督は語る。

彼らは共同体の葛藤や悩みを分かち合い、心を癒やす「セラピスト」のような存在だそう。
声を上げることすら禁じられた四・三事件の犠牲者に代わって泣き、死者の声を生きる者に届ける神房を、監督は本作において「聖なる存在」として描き出した。

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光が象徴する「隣人愛」と多層的な視点

劇中に多い暗い洞窟のシーンでは、光の演出に特別な意図が込められている。
それは、極限状態の中で食べ物を分かち合い、手を取り合って生きようとした島民たちの「隣人愛」や「共同体の繋がり」を温かく照らすための光である。

一方で、国家暴力の構造下で加害者となった軍人の葛藤も描かれる。
虐殺の現実に衝撃を受け、家に帰りたいと願った彼らもまた、ある種の「被害者」であったという視点は、本作を二分法的な善悪の物語に留めない奥行きを与えている。

また、6歳の少女ヘセンの視点を通じた「童話的」な風景描写は、大人が破壊した世界に対する唯一の希望として対比されている。

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日本、そして在日コリアンへのメッセージ

監督は、この事件が日本の植民地支配や1947年の発砲事件とも地続きであると語った。
日本の観客にも、沖縄の問題など自国の歴史や国家暴力と重ね合わせて考えてほしいと訴えた。

そして、名古屋や大阪に住む済州島出身の在日コリアンへ向けて、
「あなたは一人ではない。一緒に共有できる人がいる」
という孤独を癒やすための力強い連帯のメッセージを送り、インタビューを締めくくった。



『済州島四・三事件 ハラン』

2026年4月3日(金)
ポレポレ東中野
シネマスコーレ

ほか全国順次公開中

出演:キム・ヒャンギ(『神と共に』2部作、『無垢なる証人』、『雪道』)、キム・ミンチェソ・ヨンジュキム・ウォンジュン
脚本・監督:ハ・ミョンミ プロデューサー:ヤン・ヨンヒ 撮影:オム・ヘジョン 音楽:キム・ジヘ 音響:ムン・チョルウ
編集:イ・ヨンジョン 照明:シン・テソプ 美術:キム・ジンチョル

2025年|韓国|韓国語|カラー|119分|シネスコ|5.1ch|原題:한란

©Whenever Studio

配給:シネマスコーレ、MYSTERY PICTURES

HP: https://hallan-movie.com
X: @hallan_film