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2026年4月5日(日)、ミッドランドスクエアシネマ(名古屋市
中村区名駅4丁目7−1 ミッドランドスクエア シネマ ミッドランドスクエア5階
)にて、第96回目となる【松岡ひとみのシネマコネクション】が開催された。

今回のゲストは、現在全国公開中で大きな反響を呼んでいる

映画『90メートル』

中川駿監督だ。

※よろしければ、こちらも※
司会を務める映画パーソナリティ・松岡ひとみさんとの軽妙かつ深い対話により会場は笑いと温かな余韻に包まれた。

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監督自身の経験を投影した「名刺代わり」のオリジナル作

本作は、難病の母・美咲(菅野美穂)のケアを担いながら、自身の進路に葛藤する高校生・佑(山時聡真)の姿を描いた物語。

中川監督は、自身も母親を介護し、看取った経験を持つ。
「自分はずっと思春期の息子だった」
という思いを抱えながら、あるドキュメンタリー番組で目にしたALS患者と息子の姿に、かつての自分たちを重ね合わせて筆を執ったという。

「ヤングケアラーという社会問題を扱いつつも、あくまで「親の子離れ・子の母離れ」という普遍的な家族愛を描きたかった」
と語る監督の言葉通り、本作は重い題材を扱いながらも、全編に瑞々しい生命力とエンターテインメントとしての輝きが宿っている。

オーディションで起きた「奇蹟の電話」と、圧巻の演技

「実際に自分の母親に電話をしてもらう」という異例のオーディションにより抜擢されたという、主演の山時聡真
電話越しに母親への深い尊敬をにじませる山時の姿を見た監督は、
「自分がありたかった理想の姿が彼の中にあった。この後悔を託せるのは彼しかいない」
と確信したという。

また、ALS患者という難役に挑んだ菅野美穂の演技について監督は
「現場での最初の芝居から完璧で、監修の方も何も言うことがなかった」
と最大級の賛辞を贈っている。

中川監督の誠実な人柄が伝わるトークは必見!

監督が明かした裏話や、松岡ひとみさんだからこそ引き出せた監督の意外な素顔は、ぜひ動画でチェックしてほしい。



劇場の音響で味わう、微細な感情の波

本作は、日常の生活音や主題歌・大森元貴「0.2mm」に至るまで、極めて繊細な音響設計がなされている。
「情報の引き算」を意識したという監督の演出意図は、映画館の音響設備によってより鮮明に再現される。
描き出される「音色」は、チャイムの音、佑の吐息、美咲の呼吸までも、注意を凝らさなくて観客の耳に、心に届く。

母親と繋がる安心感であると同時に自らの自由を制限する「鎖」でもある、母と子の絆。
観る者はタイトルの意味が分かる時、母の愛情の深さと、子が一歩を刻む未来の大きさを感じずにはいられないだろう。

「世界は、皆さんが思っているよりもずっと広い」
映画『90メートル』には、そんな監督から現在困難の中にいる人々へエールが込められている。

ミッドランドスクエアシネマという最高の環境で作り手の生の声を分かち合ったこの時間は、参加した観客にとって忘れられない「対話」となった――。

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『90メートル』オフィシャルサイト

https://movie90m.com/