2026年1月9日(金)より、TOHOシネマズシャンテほかにて全国ロードショー始まった

映画『喝采』
(原題: THE GREAT LILLIAN HALL)

人生の最終幕に直面した一人の女性の誇りと情熱を描き切った、至高のヒューマン・ドラマである。

『喝采』ストーリー

ブロードウェイの第一線で輝き続けてきた伝説の大女優リリアン・ホール(ジェシカ・ラング)は、新進気鋭の舞台演出家・デヴィッド(ジェシー・ウィリアムズ)によるアントン・チェーホフの名作戯曲「桜の園」の公演を間近に控えていた。
舞台のプレビューも迫る通し稽古の最中、リリアンは台詞を忘れた挙句にセットから転倒するアクシデントに見舞われる。
プロデューサー・ジェーン(シンディー・ホーガン)の手配で診察を受けたリリアンは、医師から認知症の診断を下される。
舞台に立つことなど以ての外だが、夫・カールソン(マイケル・ローズ)の死に際しても公演に穴を空けなかった演劇一筋のリリアンは、病を隠して「桜の園」をやり遂げる決意を固める。
だが、アシスタント・イーディス(キャシー・ベイツ)に処方薬を見られてしまい、長年リリアンを支えてきた彼女から見放される。
ニュージャージー州で暮らす娘・マーガレット(リリー・レーブ)とも確執を抱えるリリアンは、「人生のエピローグをいかに生きるか」という究極の選択を迫られることになる――。

『喝采』main

主演のジェシカ・ラングは、アカデミー賞2度、エミー賞3回、トニー賞1回の受賞歴を誇る現代アメリカの至宝。
本作のリリアン役には、プライベートで長く鬱病と闘ってきたラング自身の人生が重なり、観る者を圧倒するほどの迫真性がみなぎっている。

本作のモデルとなったのは、ブロードウェイで1809回連続出演というギネス世界記録を持ち、トニー賞特別賞を受賞した伝説的女優マリアン・セルデス(1928-2014)。
脚本を手がけたエリザベス・セルデス・アナコーンはマリアンの実の姪であり、晩年認知症に苦しんだ叔母の姿を近くで見守った経験から、ドラマに重い真実味を吹き込んでいる。

また、監督のマイケル・クリストファーも1969年にマリアンと共演するなど長年の知り合いであり、本作のメガホンを取るに相応しい存在だ。

sub4

ラングを支える共演陣も極めて豪華だ。
リリアンを陰ながら支え続けるアシスタントのイーディス役に、アカデミー賞女優キャシー・ベイツ
リリアンの娘マーガレット役には、実生活でも俳優一家に育ったリリー・レーブ
隣人の元芸術家タイ役にピアース・ブロスナン、舞台監督デヴィッド役にジェシー・ウィリアムズ

sub1

認知症を描いた映画は数多あり、良作、佳作も少なくない。

『エターナル・サンシャイン』(2004)、『アリスのままで』(2014)……
日本映画なら、『明日の記憶』(2006)、『長いお別れ』(2019)……

だが、『喝采』と比べるなら、やはり『ファーザー』(2020)だろう。
映画そのものが認知症を患う主人公(アンソニー・ホプキンス)の精神的混乱を表現する構造になっていて、観る側も何が現実か分からなくなる。

本作『喝采』は、認知症に抗う主人公リリアンと、劇中劇で演じる過酷な現実に翻弄される「桜の園」のヒロイン・ラネーフスカヤとが交錯し、物語は重層性を帯びるだけでなく、観客は混乱させられる。

チェーホフは「桜の園」で、運命に抗えない人に静かに訪れる滅びを表現した。
これは、認知症で苦しむ人の心情と重なる。

チェーホフが描いたのは、
「変化に適応できない人間」ではなく、変化を前にしてなお人間であり続ける存在といえる。
「桜の園」は、認知症に苦しむリリアンにとって、舞台人生の幕引きに相応しい題材なのだ。

sub2

映画『喝采』は、単なる悲劇ではない。
抗えぬ逆境を前にして、それでも失わない人間の業(ごう)と、それでも色褪せない人生の悦びを、自らの手で掴み続ける物語である。

人生のフィナーレをいかに飾るか。
自分で選びとった幕引きは、誰もが心からの喝采を送らずにはいられないはずだ。
そう、あなたも――。

kassai__poster

映画『喝采』

1/9(金)TOHOシネマズシャンテ
1/10(土)ナゴヤキネマ・ノイ

ほか全国公開

配給:彩プロ

©2024 Crazy Legs Features

映画『喝采』公式サイト

https://lillianhall.ayapro.ne.jp/