IMG_20251124_180650

2025年12月13日(土)~シアター・イメージフォーラムを皮切りに全国順次ロードショー公開となる、足立紳監督の最新作

『Good Luck』


※よろしければ、こちらもどうぞ※
【NAGOYA CINEMA Week 2025】での先行上映のために名古屋を訪れた足立紳監督と足立晃子プロデューサーに、11月24日(月・休)シネマスコーレにて共同インタビューを敢行した。



短編から長編へと舵を切った監督のこだわり

『Good Luck』は別府発短編映画プロジェクトから生まれた企画で、監督は当初シナリオの段階では50分から60分程度を想定し、長くても50分程度という制約を意識していたという。
しかし、完成した作品は104分の長編となった。
主演・太郎役の佐野弘樹も、98シーンもある脚本を読んで短編で撮りきれるのか半信半疑だったと明かしている。

長尺化の理由について監督は、主人公が一人でうろうろしているシーンをなるべく切りたくなかったからだと語る。
監督はドラマチックなことが起こらない平凡な一人旅をちゃんと描いてみたいという思いから、普通なら編集で切られるような太郎の単独行動のシーンをあえて残したかったのだという。
その結果、編集が上がってきた時点では1時間55分という尺になってしまったそう。

プロデューサーとしては長編として全国公開できるチャンスや、映画祭に応募できるという「欲」が出てきたものの、「せめて90分ぐらいにしてほしかった」というのが本音だったという。
別府発短編映画プロジェクトからも好意的な反応をもらえたそうで、足立晃子プロデューサーは「ラッキーというかありがたかった」と長編化を容認した当時を振り返った。

IMG_20251124_180559

「脚本に自信がない」52歳の苦悩を投影

本作を「映画監督の苦悩をコメディとして描いた」作品だと公言する足立監督は、30歳間際の主人公・太郎に自身が抱え続ける不安な気持ちを赤裸々に投影している。
そんな監督が「本当にしょうもないシーン」と自認しつつも一番気に入っているのが、太郎が豊後大野で夜うろうろしている場面だ。
太郎が飲み屋に入るか入らないか迷っているだけのシーンだが、これは監督が一人旅でよくする行動であり、「店を覗いてるのが大好き」である監督のリアリティなのだという。
プロデューサーから「歩くシーンのテンポを上げられないか」と話し合いがあったが、監督は「意味もなく歩くことがもうリアル」だから削りたくないと主張した。

また、男女の同行を描く上で、なかなかドラマチックなことが起きないという脚本の悩みをそのまま出したような謎のシーン(ドラマチックな展開を試みるメタ的な描写)が存在する。
監督自身も夢のような世界観のメタ的なシーンをやってみたいという願望があり、「どういう世界に迷い込んじゃったんだろう、この監督さんは?」という不思議な感覚を観客に与えたいという意図があった。

sub13

「サウナのまち」の効能

旅するロードムービーである本作には、鍾乳洞サウナや川サウナといった豊後大野市のロケーションが深く関わっている。
監督は、太郎とヒロイン・未希(天野はな)の関係について「恋愛チックな感じにはしたくない」という意図があったが、サウナが介在することによって二人の物理的な距離感が縮まったという。
サウナが他人と距離を縮める特別な機会を与え、二人の距離の縮ませ方に「サウナがあって良かった」と述懐している。

フィクションとはいえ足立紳監督自身の「浮気心」が見え隠れするような物語だが、足立晃子プロデューサーは夫婦でいながら「普段から「あわよくば」っていうのをいつも抱えてる人」なので「彼の頭の中(の願望)だろうなと思ってました」と笑った。
そして、本作を観た感想を、「妙にいい気持ちになる」、「いいお湯に使った」ようなハッピーな感情に包まれると語った。
監督は、この映画を「ととのい系の映画」だと表現し、自身が以前言っていた「低温サウナに入ったような映画」よりも、こちらの表現が気に入った様子だ。

『Good Luck』メイン

タイトル『Good Luck』について、お二人は苦悩を抱える人や冴えない日常を送る人に「頑張れっていうよりも、みんなでハッピーになるといい」という願いを込めたと語った。

IMG_20251124_180523

ととのい系映画『Good Luck』、名古屋では2025年12月27日(土)よりシネマスコーレ(名古屋市中村区椿町)で公開される。
ヒートショックの危険がない映画館での「ととのい」を体験して、是非みんなでハッピーになるとしよう――。

IMG_20251124_180445

映画『Good Luck』

2025年12月13日(土)~
シアター・イメージフォーラム
2025年12月27日(土)~
シネマスコーレ

ほか全国順次公開

『Good Luck』公式サイト

https://mapinc.jp/film/good-luck/
©︎2025「Good Luck」製作委員会(別府短編プロジェクト・TAMAKAN・theROOM)