
2019年の全国ロードショーを経て世界配信でも好評を博した『TRAVERSE』の続編、
『TRAVERSE 2
-Next Level-』
が、ついに完成した。
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『TRAVERSE』は、豊橋市を舞台にした、本物の武道空手アクション映画。
そんな前作からストーリー、アクション、クオリティのすべてを越えた「Next Level」を掲げるのが、『TRAVERSE 2 -Next Level-』である。
空手道豊空会の創始者である主演・田部井淳さん(高梨淳 役)と、義理の娘・里菜を演じた中野咲希さん、そして本作で本編監督として手腕を振るった白善哲監督に、熱き制作秘話を聞いた。
監督が目指した「人間」を描くアクションの極意今作ではアクションだけでなく演出全般を担当した白善哲監督。
監督は、アクションシーンであっても、セリフや日常の芝居と同様に「人間を描くこと」に変わりはないと断言する。
アクションを通して、登場人物の感情やストーリーの流れを伝えるのがアクション監督の役割だという。
「特に今回は、高梨淳の戦いや怒りの感情以外の、楽しい、悲しいといった喜怒哀楽の幅を広げて描けた。
前回では演出できなかった里菜も、しっかり人間として描けた」
演出するキャラクターの幅が広がったと、その手応えを語った。
主人公・高梨淳役と武術監修を務めた田部井淳さんは、白善監督が特にこだわったのが、一般にスポーツとして親しまれている空手ではなく「オリジナルの元々の武術が持っている空手」、すなわち限りなくオリジンに近い空手である点だと明かす。
最小の動きで最大の効果を上げるのが武道の究極だが、それではエンターテイメントとして観客に届けることができない。
そのため、観客に見てもらうためのアクションとしてどのように料理するか、監督と入念なディスカッションを重ね、究極の武道空手をアクションとして消化させたという。

護身の技としての空手と、高梨淳の強さの根源
本作のアクションで注目すべきは、武道空手が持つ護身の技としての特徴が色濃く出ている点だ。空手は沖縄で成立した際、武器を持てない環境の中で、身近にある棒やヌンチャクといった道具を、手足の延長線上にある武器として扱うよう発達した歴史を持つ。
田部井さんは今回、特殊警棒だけでなく、ボールペンや箸のように身近なものや、手裏剣のような「鏢(ひょう)」といった武器が登場すると語る。
相手に飛び道具があった場合に無手では立ち向かうことが不可能であるため、鏢の技術は護身の技として有効となる。
「限りなく護身の技として有益有効であるという技を披露できた」
と、武道家としての強い自信を覗かせる。
そんな高梨淳の強さの根源は何なのか。
田部井さんは、それは「愛」だと言い切る。
「父親はやっぱり娘のためなら命に代えても守れると思う。
それが強さに変わっていってるのが高梨淳だ」
と。
高梨淳は、唯一の血の繋がりを超えても、自分の命に変えてもいい大事な存在(里菜)を守るために生きているような男だ。
その愛を守るための武器が、彼が生涯をかけて身につけてきた空手の技だという。

2,000名から見つけ出した「里菜」と「親子の絆」
義理の娘・里菜役を演じた中野咲希さんは、約2,000名にも及ぶ候補の中から選ばれた。田部井さんは、里菜役のキャスティングについて、自身が「命をかけてリアルでも守れる」と感じられるポテンシャルを持つ子を選びたいと、強く要望したという。
探し求めても見つからず、プロデューサーから「妥協できませんか」と言われるほどの難航ぶりだったが、待ち合わせ場所に入ってきた中野さんを見た瞬間、田部井さんは20メートルほどの距離から
「あ、里菜が来た」
と感じたと言う。
以来、田部井さんは中野さんと「お父さん」「里菜」と呼び合い、プライベートでも境目なしに、「本当の娘」のように接してきたという。
中野さんは、その「本当の娘のように」接してくれた田部井さんのおかげで、里菜として娘になれたと語り、それが作品にも出せたのではないかと感じている。
中野さんは、里菜が守られるだけではなく、「自分も戦う理由ができた」という心の葛藤を抱える姿を演じる上で大変だったと述懐する。
台本を読んで以来、入浴中や歯磨き中といったふとした瞬間にも、里菜の心の変化を常に考えていたという。
白善監督は、中野さんの演技について絶大な信頼を寄せていた。
「アクション映画は荒唐無稽になりがちだが、彼女が里菜としてその場に生きてくれたおかげで、目の前で起きていることが真実だと思わせてくれる説得力があった」
彼女じゃなかったら『TRAVERSE』の世界観は「幼稚な世界にアクション映画なりかね」なかったが、中野さんの存在によって作品が「本物になる」と、監督は深く感謝している。

逃げずに「乗り越える」ことの意義
『TRAVERSE』というタイトルは「乗り越える」という意味を持つ。田部井さんは、前作がコロナ禍の影響で悔いが残った作品になってしまったため、このままでは終われないという思いを監督、プロデューサーと共有し、約6年間この企画を温め続けてきた。
本作は、主人公・高梨淳が巨大犯罪グループ「蠍(さそり)」と戦う物語だが、田部井さんは、里菜を含め、悪い人たちにもそれぞれ「戦う理由」があるのだと強調する。
「何かを乗り越えるためには人はやっぱり戦いを挑まなければならない。
逃げては乗り越えられない」
白善監督の演出では、それぞれのキャラクターが何を乗り越えようとしているのかが、鮮明に浮き彫りにされているという。
観客にとっても、もし戦うべき何かに怯えているとしたら、この作品を観て、乗り越えるべき壁に挑みたいという思いになってくれたら無上の喜びだと語った。
中野さんは、本作が単なるアクション映画ではなく、親子の絆を描いた感動できる作品になっているとし、
「是非大切な方と見に来ていただきたい」
とメッセージを寄せた。
そして、田部井さんは観客の期待に対し、続編は「皆さんが応援をしてくださったら」可能になるとし、白善監督は「次こそは里菜がアクションで戦いますんで」と、期待感あふれる予告を残し、インタビューを締めくくった。

映画『TRAVERSE 2 -Next Level-』は、11月21日(金)より、ユナイテッド・シネマ豊橋18(豊橋市藤沢町141 ホリデイ・スクエア アミューズメントビル 内)にて先行ロードショー。
豊橋から発信する「武道空手アクション」が、世界へ羽ばたく瞬間を劇場で目撃せよ――!

© 映画「TRAVERSE2」製作委員会
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