
コーエン兄弟やポン・ジュノ作品を彷彿とさせる、
『北浦兄弟』
2025年10月18日(土)19日(日)2日間シネマスコーレ(名古屋市中村区椿町8-12 アートビル1階)で限定公開されている。
2024年11月エストニアで開催された世界15大映画祭のひとつ「タリン・ブラックナイト映画祭」クリティック・ピックス・コンペ部門にて「最優秀作品賞」を受賞した、ブラックな笑いの中に哀愁をまぶした、サイテーでサイコーなロードムービーだ。
『北浦兄弟』ストーリー
ソウタ(中野マサアキ)は10年前に仕事を辞めて以来、美術教師だった父親(たかお鷹)の世話になりながら半ば引きこもりのような生活を送っている。
だが、そんなソウタのニート生活に終止符を打つ出来事がある夜突然訪れる。
ソウタは、些細な口論からの揉み合いの中で父を殺害してしまったのだ。
ソウタは疎遠だった弟・アキラ(大塚ヒロタ)に協力を頼み、あろうことか兄弟は父の死を隠すことを目論む。
決死の隠蔽工作の道中には叔父(加藤満)や父の恋人(山下容莉枝)を巻き込み、事態はどんどん悪い方へと進んでいく――。

『俺たちに明日はない』『明日に向かって撃て!』『真夜中のカーボーイ』……
アメリカン・ニュー・シネマにはユーモアを交えた逃避行を描いた名作が数多あるが、『北浦兄弟』の徹底して乾燥させたブラックユーモアはそんな名作に勝るとも劣らない。
怒りを通り越して呆れかえってしまう兄弟の独特な距離感での丁々発止に、渇いた笑いで病みつきになること請け合いだ。
主演・中野マサアキの「令和の和製リッキー・ホイ」という観客評は、なんとも言い得て妙すぎる。
10月18日(土)の回上映後に開催された初日舞台挨拶を取材した。
登壇:
辻野正樹 監督(監督・脚本・編集)
中野マサアキ(主演:ソウタ役/プロデューサー)さん
清水由紀(ゲスト/名古屋観光文化交流特命大使)さん
舞台挨拶では、どうしようもないダメ兄弟の誕生秘話、撮影に至る経緯など、熱いトークが繰り広げられた。
社会に適合できないクズ人間が等身大でリアルに描かれた、傑作ロードムービー。
嫌悪感を掻き立てるが、不思議と観続けてしまう、妙なブラックコメディ。
シネマスコーレでの公開は、残すところ10月19日(日)のみ。
どうかどうか、お観逃しなきよう――!

コメント