2024年1月13日(土)、令和六年初となる「Trio LYCORIAS」(トリオ リコリス)のNew Year Concertが開催された。

会場は、八事山興正寺(名古屋市昭和区八事本町78)ライブラリーサロン華宮。

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17時からの開演ということで、 殿の一角を大きく開いた窓からの情緒ある中庭の暮れなずむ風景も、三人の演奏を盛り立てた。

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「LYCORIAS」は、名古屋で活躍する弦楽三重奏のストリングス・ユニット。
結成が2023年7月だったということで、「海の日」に因んだユニット名にしたという。

名前の元になった「Lycorias(Λυκωριάς:リュコーリアス)」とは、ギリシャ神話の海神
ネーレウスとドーリスの50人とも100人とも言われる娘たちの一人で、海の女神とも、ニンフ(妖精)ともいわれる。

ちなみに「リコリス」は曼珠沙華の学名(Lycoris radiata)にもなっており、彼岸花の名所でもある興正寺とLYCORIASは妙縁で結ばれているのかもしれない。

Trio LYCORIAS

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安保 有美/Violin
https://aboyumi-official.com/


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加藤 夕貴/Cello
https://www.instagram.com/yuuki_cello


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岩田ゆいこ/Violin
https://www.instagram.com/yuikoiwata

経歴も活動も様々な三人だが、
出身が愛知県立芸術大学なのが共通項だ。

オペラ「椿姫」第一幕より「乾杯の歌」

G.ヴェルディ

加藤夕貴
「音楽家あるある」かもしれませんが、この「乾杯の歌」は、結婚式の乾杯の時に誰かが歌ったり演奏したりします。私も参列した結婚式で4回くらい演奏したり、フラッシュモブで皆が突然歌いだしたりする現場に出会ったことがあります。
かく言う私も、自分の結婚式で声楽のお友達2人に歌ってもらったりしました。


トルコ行進曲

W.A.モーツァルト

安保有美

私は興正寺さんが子供の頃から馴染みのあるお寺で、憧れの場所で演奏することが出来てとても嬉しいです。
ちょうど一年前、今思えばコロナがあったからなのかと思いますが、ちょっとつらい時期を過ごしていました。決まっていたコンサートのキャンセルが一回や二回と言わず何回も続いて、精神的に落ち込むことも一年前の年末年始はあったんですけど……去年はそれ以上の御縁に恵まれて、幸せな1年だったと思います。
次の曲は、ショパンの本来はピアノ曲ですが、3人で演奏します。


ワルツ第6番「子犬のワルツ」

F.ショパン

安保有美

少し宣伝させてください。
4月21日(日)、覚王山にあります揚輝荘という大正時代に建てられた名古屋市の指定文化財になっている素晴らしい建物でコンサートさせていただきます。
私は4年くらいずっと演奏したいと思って何度もお願いしてきたんですけど夢が叶って、今日のメンバー「Trio LYCORIAS」で、昭和と平成の映画音楽というテーマで演奏します。
午前と午後1ステージずつあるんですけど、なんと抽選なんですね……非常に倍率が高いそうで。「公報なごや」に載る宣伝を御覧いただいてお申し込みいただくか、私のSNSでお申し込みください。48名ずつの抽選ということなので、どうぞお見知り置きください。


オペラ「カヴァレリア・ルスティカーナ」より「間奏曲」

P.マスカーニ

岩田ゆいこ

私達LYCORIASは、バイオリン・ビオラ・チェロでなく、バイオリン2本とチェロという少し珍しい編成の弦楽三重奏です。ハイドンはこの(LYCORIASと同じ)編成で21曲作っていたそうで、当時は多分メジャーな編成だったと思うんですよ。
ハイドンは弦楽四重奏曲が83曲と多いのでそこまでではないですが、21曲も書いてるということはハイドンとしても思い入れのある大切にしていた編成なんだろうと思い、嬉しい気持ちで演奏したいと思います。


弦楽三重奏曲ト長調 Hob.V:20

Ⅰ.Allegro
Ⅱ.Menuet
Ⅲ.Presto
F.J.ハイドン

加藤夕貴
次が最後の曲になりますが、この曲を知らない方はいらっしゃらないと思います。
皆さんそれぞれの思い入れ、聴いていた時のこと、そんな色々な想いを思い出しながら聴いていただければと思います。

川の流れのように

見岳章



岩田ゆいこ

ありがとうございます。アンコール、皆さまの拍手にお応えさせていただきます。
アンコールの1曲目は「めぐり逢い」ですが、年末のリハーサルの時、私のセカンドバイオリンのアレンジを足しますねと言って終わったんですね。
年が明けて、不安な気持ちがよぎってしまうシーンに遭遇したんですが、やれることはやらなきゃいけないと考えて、私のパートだけでなく、有美ちゃんと夕貴ちゃんの分も編曲し直しました。とにかく、気持ちを込めたアレンジにしたいと思ったんです。
年明けのリハーサル前日に楽譜を送り付けたんですが……2人は、ちゃんとリハーサルに仕上げてきてくれました。


めぐり逢い

アンドレ・ギャニオン

ラデツキー行進曲

J.ストラウスⅠ.



2024年最初の素晴らしいステージを披露してくれた「Trio LYCORIAS」は、次は3月にコンサートを予定している。

3月30日(土)
覚王山カフェ Ji.Coo.
「海のミューズ達の音色が届ける春の訪れ」
OPEN 17:30①18:00 ②19:00
(入れ替えなし)


そして、MCでも触れていた4月のコンサート。

4月21日(日)
揚輝荘(名古屋市指定有形文化財)
11時~ 13時30分~


次のステージが、今から待ち遠しくて仕方がない。

トリオは、一人ひとりが支え合って、Triangle(トライアングル)となる。

トライアングルは、心を一つにして、Ensemble(アンサンブル)となる――。

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