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多様な人々が、多様な志向を求め、多様な生活を目指す、そんな現代。
ありとあらゆるモノ・コトには「ダイバーシティ=多様性」が、接頭語のようについて回る。

多様性社会を模索する真っ只中の今、「家族とは?」「親になるとは?」という大命題を、真摯に問いかける映画が誕生した。

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映画『この小さな手』のメガホンを取ったのは、今作が長編映画デビュー作となる中田博之監督。
同タイトルの原作(郷田マモラ/吉田浩)と出会ったのは、自身に愛息が生まれた頃だという。

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『この小さな手』ストーリー

イラストレーターの吉村和真(武田航平)は、妻・小百合(安藤聖)ひとり娘・ひな(佐藤恋和)と一緒にアパート暮らしをしている。
自室で創作に打ち込む日々を過ごすが、なかなか仕事にありつけない生活に焦りを覚えている。
転機が訪れたのは、ちょうど和真の誕生日。
作品の持ち込みに飛び込んだ出版社で、週刊誌の編集長・東堂(津田寛治)が和真の絵を気に入り、表紙を描かせてもらえることになったのだ。
馴染みの居酒屋で東堂から接待された和真は、楽しい酒に溺れる夜を過ごした。

店で夜明かししてしまい帰宅した和真だが、荒れた自宅の様子を見て愕然とする。
同じアパートにする大家・葉山夫妻(三田村賢二、浅茅陽子)によると、小百合は深夜の外出時に転倒し意識不明の重体だという。
さらに養護施設で保護されたひなに会った和真は、衝撃を受ける。
育児を小百合に任せきり仕事に没頭していたせいなのか、ひなは和真を見ても無関心。
まるで父親という存在を知らないかのような素振りを見せる娘・ひなに、和真は――。

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主人公である和真を演じるのは、『星くず兄弟の新たな伝説』(監督:手塚眞/2018)の武田航平。
「仮面ライダービルド」(2017〜18)、主演作「オールドファッションカップケーキ」(2022)などのドラマ、舞台でも活躍する武田だが、今作の和真役で本領を発揮した感がある。

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そんな和真の愛娘・ひなを演じるのは、「イチケイのカラス」(CX/2021)など注目の演技を見せる佐藤恋和。
また、安藤聖、辻千恵、三戸なつめ、長谷川かすみ、伊礼姫奈らが、物語に華を添える。
そして、寺脇康文、松下由樹、津田寛治、柚希礼音らが、脇をしっかりと固める。

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6月10日(土)、『この小さな手』はシネマスコーレ(名古屋市中村区椿町8-12 アートビル1F)にて公開が始まった。

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初日舞台挨拶に登壇した中田博之監督のトークを取材したので、紹介する。



劇中、吉村一家を襲ったのは大変な不幸だが、失った家族の時間を取り戻す上で、大切な機会だったのかもしれない。

つくづく映画ファンとは幸せな存在だ。

劇場で『この小さな手』のような素敵な作品を鑑賞できるだけでなく、映画と出会ったことで大切な家族に思いを馳せることが出来るのだから――。

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映画『この小さな手』

武田航平
佐藤恋和 安藤 聖
辻千恵  三戸なつめ  伊礼姫奈  三田村賢二  浅茅陽子
柚希礼音  津田寛治  松下由樹 / 寺脇康文

原作:郷田マモラ/吉田浩 『この小さな手』

監督:中田博之

脚本:守口悠介
主題歌:青木カレン
プロデューサー:松嶋翔  音楽:Rhythm & Note
撮影:根岸憲一  照明:佐藤仁
美術:太田喜久男  サウンドエディター:西岡正巳
衣裳:岡本貴子 メイク:野尻七衣 制作担当:梶谷真也 
オフライン編集:野澤瞳 グレーディング・本編:宮下蔵
製作:「この小さな手」製作委員会
制作プロダクション:NeedyGreedy 
配給:フルモテルモ

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© 映画「この小さな手」製作委員会

映画『この小さな手』公式サイト

https://holdyourhand-movie.com/


シネマスコーレ公式サイト

http://www.cinemaskhole.co.jp/cinema/html/home.htm