解り難く面白い／『啄む嘴』渡邉安悟監督吉見茉莉奈(主演)舞台挨拶@シネマスコーレ(2023.6.3) : ゴチソー尾張

先週の短編映画『ナナメのろうか』(同時上映『one morning』『わたし／あいだ／わたし』)に引き続き、シネマスコーレ(名古屋市中村区椿町8-12 アートビル1F)では吉見茉莉奈さん主演作品を上映中だ。

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6月3日(土)より公開が始まったのは、『啄む嘴』(ついばむくちばし)。
52分の作品である。

メガホンを取ったのは、『ドブ川番外地』『獰猛』の渡邉安悟(わたなべあさと)監督。

『啄む嘴』ストーリー

女が一人、夜の街を裸足で逃げる。
男は後を追う。「この辺で犬見かけませんでしたか？」
男に追いつかれそうになった女は、冷たい川面に身を投げる。

女が一人、電子煙草を吹かす。
生活も、仕事も、全てが億劫だ。
上司にも、同僚にも、馴染めない。
くだらないお喋りの輪に入らない女は、日々を疎んでいる。

男(豊田記央)から逃げる女・中島(吉見茉莉奈)は、疎む女・矢崎(間瀬永実子)が働く物流倉庫に身を隠す。
中島と矢崎、二人の過去と未来が交錯する――。

6 月3日(土)に開催された初日舞台挨拶を取材した。
登壇したのは、渡邉安悟監督と、主演・中島栞役の吉見茉莉奈さん。

前日からの線状降水帯を伴う集中豪雨の影響で新幹線が不通となる中、名古屋に駆けつけてくれた。

ホラーを、ロードムービーを、「渡邉安悟」というフィルターに通すと、『啄む嘴』になる。

青春映画を、渡邉安悟フィルターに通すと、『ドブ川番外地』になる。

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ならば、エンターテイメントを渡邉安悟に通した時、一体どんなモノが出来上がるのか？

渡邉安悟監督の生み出す化学変化からは、目が離せない――。