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「2月23日……はて、何の祝日だったろう?」
と、この日を訝しがりつつ迎えること4回目。
言わずと知れた今上天皇陛下の誕辰祭だが、短い2月に2度も祝日があるのは未だに違和感を覚える。

考えてみれば、昭和・平成・令和と、生涯3度も天皇誕生日が変わるのは、稀有な経験なのかもしれない。
……と、今から百年ほど前に大正デモクラシー期に青春時代を送っていたモボ・モガ達も思っていたのかもしれない。

調べてみると、明治天皇の誕辰日は11月3日、大正天皇は8月31日。
ちなみに、明治時代には旧暦(太陰暦)から新暦(太陽暦)に切り替わったが、明治天皇は旧暦だと9月22日が御誕辰という。
昭和天皇は言わずとしれた4月29日、上皇(平成)陛下は12月23日、そして今上(令和)陛下が2月23日だから、何やら「2」と「3」に縁が深い。

余談だが、2月23日は他に何か記念日はあるか調べてみると、「風呂敷の日」でもあるとか。
風呂敷だけに「つ(=2)つ(=2)み(=3)」が由来という……なるほど。

そんな2月23日(木・祝)、シアターカフェ(名古屋市東区白壁4丁目9)では『極道系Vチューバー達磨』が後2日の上映となっていた。

『極道系Vチューバー達磨』ストーリー

暴力団・黒澤組の事情で人を殺め、15年の刑期を終え出所した三船達磨(海道力也)。
だが、組を訪ねてみると前組長の未亡人と若頭が仕切っており、達磨の居場所は無いも同然だった。
新たな「シマ」として任されたのは、借金の肩に取り上げた撮影スタジオで、体のいい厄介払いなのは明らかだった。
寄る辺のない達磨はスタジオを訪ねると、スタジオ社長の娘・野上照子(芳賀沙侑美)がVtuberとして配信を行なっていた――。

舞台挨拶を取材することが出来たので、動画で紹介する。

登壇したのは、
松本 大樹(監督・脚本・編集・製作総指揮)監督
芳賀 沙侑美(照子 役)さん
白澤 康宏(宮川 役)さん
小林 鎮 (箕浦 役)さん



2月23日「風呂敷の日」に相応しい映画を観た。
物語において、敷いた伏線を上手く回収する様を「風呂敷を畳む」と言う。

ご存知の方も多かろうが、『極道系Vチューバー達磨』は、撮影から公開まで少々ならざる紆余曲折を経た映画である。
その七転八起たる展開は、まさに「風呂敷を畳む」と表現するに相応しいが、今作はそんな経緯だけでなく物語の点でも……

……否、止めておこう。
どのように見事な風呂敷の畳み方なのかを知るのは、『ゴクダル』を観た者の特権だ。

風呂敷を畳むとは、すなわち物事に筋道を通すことだ。
そしてそれを、人々は「けじめ」と呼ぶのだ――。

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映画『極道系Vチューバー達磨』公式サイト


シアターカフェ公式サイト