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ロシアによる、ウクライナ侵攻。

未だ終息を見ない、新型コロナウイルス。


2022年の日常を支配していたのは、生きづらさ。

そして、痛感したのは、生命の大切さ。


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これほどまで生命について考えさせられたのは、日本に住む者にとって、東日本大震災以来のことかもしれない。

世界の人々にとっては、貿易センタービルの衝撃映像も記憶に新しい、アメリカ同時多発テロ以来だろうか。


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そんな2つの大事件に挟まれた2010年、1本のアニメーション映画が公開された。


原恵一監督作品

『カラフル』

 (127分)


それは奇しくも、死生観について、人と人との絆について、深く、鋭く、温かく掘り下げた意欲作だった。

森絵都の原作小説ともども、今も多くの人々の心を打ち続けている、屈指の名作である。


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2022年12月17日(土)開催された、恒例の


【第8回モーレツ!原恵一映画祭in名古屋】


『カラフル』が、公開当時の空気感をそのままに35mmフィルムで上映された。


2010年の雰囲気は少しも古びれることなく観客の心を打ち、熱い涙で身体を打ち震わせる振動で、シネマスコーレ(名古屋市中村区椿町8-12 アートビル 1F)のシートは何度も揺れ動いた。


上映後こちらも恒例の、映画祭実行委員たちによるトークショーが開催された。

『カラフル』が、映画祭メンバーたちにとって如何に大切な作品なのか実感できる熱いトークが展開され、そして凄まじく時間と労力を掛けたことが分かる映画解説がスクリーンに映し出された。



トークにもあった通り、原恵一監督の最新作『かがみの孤城』が、2022年12月23日より公開される。

『かがみの孤城』は、ベストセラー小説の映画化作品であり、少年少女の苦悩と成長を描き、ミステリータッチのファンタジー作品と、『カラフル』との共通項も多い。


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原恵一作品が時を経たからこそ辿り着いた境地を、時代を超えても変えない主張を、『かがみの孤城』で是非とも感じてみたいと思う。

そこにはきっと一筋の道が通っていて、そんな作品を生み出す者のことを人々は巨匠と呼ぶのだ。

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生きづらさに日々追われる2022年末、原恵一監督の過去作『カラフル』を観た。

生きる糧を、食した。


年の瀬、原恵一監督の新作『かがみの孤城』を観て、改めて考えてみたい。


居場所とは?


絆とは?


生命とは――


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映画『かがみの孤城』公式サイト

https://movies.shochiku.co.jp/kagaminokojo/


モーレツ!原恵一映画祭 公式ブログ