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JBC(日本ボクシングコミッション)では、医事規則として義手、義足の選手のプロ資格を認めていない。
この条項により国内でのライセンス取得は事実上不可能であるため、海外でのプロデビューを目指した義足のボクサーがいた。

その人の名は、土山直純。
ミンダナオ島のジムからフィリピンでのプロデビューを果たし、日本人初の義足のプロボクサーとなった。
彼の生き様は、パラアスリートだけでなく、すべての人々の魂を奮わせる。

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そんな土山直純の半生を基にした映画『義足のボクサー』(原題:GENSAN PUNCH)が、6月10日(金)よりロードショー公開となった。

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メガホンを取ったのは、フィリピンの名匠ブリランテ・メンドーサ監督。
日本でも馴染みのある『キナタイ -マニラ・アンダーグラウンド-』(09)『ローサは密告された』(16)など社会派映画を得意とするメンドーサ監督にとって、『義足のボクサー』は初めてスポーツを扱った作品となる。

主演は、『ハブと拳骨』(06)『いぬむこいり』(16)『ココロ、オドル』(19)『Come & Go』(21)など国内外を問わず活躍する、沖縄出身の国際派俳優・尚玄。
プロデューサーの一人としても名を連ねる尚玄は、見事な役作りで完膚な肉体美を作り上げ、本作に懸ける並々ならぬ情熱を見せつける

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『義足のボクサー』ストーリー

津山尚生(尚玄)は、沖縄のボクシングジムに通っている。
才能にも恵まれプロを目指している尚生の夢を、共に暮らす母(南果歩)も応援している。
だが、ボクシング界は尚生をプロとして認めようとしない。
尚生は幼い頃の事故で右足を膝下から失っており、義足でリングに立つボクサーなのだ。
日本でのプロデビューに見切りをつけた尚生は、海外でのライセンス取得を目指す。
沖縄を離れ尚生が向かったのは、ミンダナオ島ジェネラル・サントス(ジェンサン)にあるボクシングジム。
フィリピンでは、ドクターのメディカルチェックさえ通れば、義足の尚生もプロに挑戦することが出来るという――。

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6月11日(土)、ミッドランドスクエアシネマ(名古屋市中村区名駅)に主演である尚玄が舞台挨拶に登壇した。
上映直後で感動冷めやらぬ満席の観客を前にしたトークを、動画でレポートする。



あの、まるでドキュメンタリーかと錯覚させるほどのシーン(ボクシングのシーンだけではない!)の数々は、まさかそんな風にして撮られていたとは……!

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夢を諦めない人の映画を撮ろうと奮闘した人々は、やはり夢を諦めない人々だったのだ。

映画とは、いつも拡大再生産を続けるものなのだ――。


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映画『義足のボクサー』

津山尚生:尚玄

ルディー:ロニー・ラザロ
メリッサ:ビューティー・ゴンザレス
尚生の母親:南果歩
尚生の父親:ジェフリー・ロウ
尚生の妹:木佐貫まや
ベン:ジュン・ナイラ
ボン・ジョヴィ:ヴィンス・リロン
タク:金子拓平

監督・製作:ブリランテ・メンドーサ
脚本:ホニー・アリピオ
撮影:ジョシュア・A・レイレス
編集:イサベラ・デノガ、アーマンド・ビング・ラオ、ピーター・アリアン・ヴィト
音響:アルバート・マイケル・イディオマ
音楽:ディワ・デ・レオン
美術:ダンテ・メンドーサ
プロデューサー:山下貴裕、クリスマ・マクラン・ファジャード、尚玄

2021年/日本・フィリピン/日本語・英語・タガログ語/カラー/ビスタ/5.1ch/110分/原題:GENSAN PUNCH/字幕翻訳:岡田壯平/配給:彩プロ

© 2022「義足のボクサー GENSAN PUNCH」製作委員会

『義足のボクサー』公式サイト