1億件以上ものレビューを有する、日本最大級の映画レビューサイトFilmarks】。
レコメンド機能や上映スケジュールのチェック、観賞録やコミュニケーションツールなど、映画ファンならずとも有効利用している方も多いだろう。

そんなFilmarksが主催する上映イベント「プレチケ」が、ミッドランドスクエアシネマ(名古屋市中村区名駅4丁目7−1 ミッドランドスクエア5階)で開催された。

「プレチケ」とは映画館で名作を観るプロジェクトで、今回はミッドランドスクエアシネマ15周年記念企画の一環として平日にも拘らず満員御礼のイベントとなった。

上映作品は、韓国映画の金字塔『下女』(1960年)。
「韓国映画界の怪物」キム・ギヨン監督の代表作で、アカデミー賞を受賞した『パラサイト 半地下の家族』のポン・ジュノ監督も少なからぬ影響を受けたと公言している傑作だ。

現在『下女』は、配信でもレンタルでも観ることが出来ない。

映画『下女』

1960年/111分/35ミリ/1.66:1/白黒
The housemaid 하녀

製作会社:韓国文芸映画株式会社

受 賞:第1回優秀国産映画賞(1960)/最優秀監督賞(キム・ギヨン)、最優秀新人賞(イ・ウンシム)、最優秀撮影賞(キム・ドクチン)、最優秀美術賞(パク・ソギン)、最優秀編集賞(オ・ヨングン)

『下女』ストーリー

ピアニストのドンシクは、紡績会社の女工たちで結成しているコーラス部の教師で生計を立てている。
妻と、子供たち(姉弟)を愛する厳格なドンシクは、コーラス部の部員からラブレターをもらっても心を動かさない。
それどころか、この件を寮監に告発し、ラブレターの送り主・ソニョンは居づらくなり工場を辞めてしまう。
ソニョンと同室でラブレターを書くよう勧めたキョンフィは、ピアノの個人レッスンを受けるため、度々ドンシクの家を訪ねるようになる。
ドンシクの家では妻が洋裁の内職で家計を助け、働きすぎで体を壊していた。
一軒家を新築したばかりで家事も覚束ない妻を見かね、ドンシクはキョンフィに家政婦(下女)の口を探すよう頼むのだが――。

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上映後、映画パーソナリティ・松岡ひとみさんMCで、トークイベントが開かれた。
ゲストは、映画評論家、翻訳家で『RAMEN FEVER』などの監督でもある小林真里氏だ。

映画『下女』について、キム・ギヨン監督について、実に興味深いトークが繰り広げられたので、動画で紹介する。

キム・ギヨン監督『下女』トークショー


なんとなんと、『下女』は、キム・ギヨン監督は、ここ名古屋にも縁が深かった。

3月に15周年を迎えたミッドランドスクエアシネマは、今後も記念イベントを数多く用意している。
映画ファンならずとも楽しみな企画ばかりなので、今後のレポートにも乞うご期待――。

ミッドランドスクエアシネマ公式サイト