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名古屋市民ギャラリー矢田(名古屋市東区大幸南一丁目1番10号 カルポート東)で開催された、【ファン・デ・ナゴヤ美術展2022】

【ファン・デ・ナゴヤ美術展】とは、美術のファンをひとりでも増やそうと、文化基金「名古屋市市民文化振興事業積立基金」を活用し、平成10(1998)年度から開催している美術展。
昭和61(1986)年度から財団の自主文化事業としてスタートした展覧会というから、実に30年以上の歴史がある。

【ファン・デ・ナゴヤ美術展】は、ファイン・アート、デザイン、建築などジャンルは問わず公募が行われている合同美術展で、今年もインスタレーション・アート(空間芸術)の現在を感じることができる多様な展示であった。

「巻藁船」

     (第1展示室)

出品作家:杉原信幸、中村綾花
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「密室、風通しの良い窓、ぎこちないモンタージュ」

     (第5~7展示室)
出品作家:うえだあやみ、定村瑶子、宮崎竜成
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「宇宙は今時語るに及ばず」

     (第2~4展示室)

出品作家:山科晃一

「役」・「役と私」・「私という役」といった「役」の重層性に焦点をあてた立体展示で、3つの展示室で芝居を同時展開された。

『AREA2「内省/Introspection」』
(第2展示室)

『AREA3「噂/Gossip」』

(第3展示室)
「宇宙は今時語るに及ばず」公式サイトイントロダクションで概要を把握すると、更に楽しめるはずだ。

また、公式サイトを覗くと分かるように、各ステージではキャストの欠落があっても芝居が展開される。
あたかも私たちが観測する惑星周期を思い起こさせるようで、興味深い。

新型コロナウイルス(COVID-19)オミクロン株の急拡大を受け、急遽設置されたというビニール製のパーテーションも、惑星軌道の外周を表しているかのような効果をもたらしていた。

一部の役がWキャストになっていることも、芝居に立体感を与えている。

芝居がライブで開催されていない時間には、インスタレーションで映像が流されていた。
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私たち多細胞生物は、無限かと錯覚するほどの細胞で形成され、数知れない菌類、ウイルス、ミトコンドリアを内包している。
ある意味、私たちはミクロな銀河系を成しているのだろう。

自分の身体に何らかの変調が起きた時、体内では細胞が、菌類が、ウイルスが、こんな風に「会議」をしているのかもしれない……
そんなことを、思った――。

【ファン・デ・ナゴヤ美術展】公式サイト


「宇宙は今時語るに及ばず」公式サイト