
岩手県陸前高田市には、亡くなってしまった人に宛てた手紙を受け取り続ける「漂流ポスト3.11」という施設がある。
以前紹介した諏訪敦彦監督『風の電話』(2020年/139分)のように、東日本大震災で大切な人を亡くした人々の心の拠り所は、被災地にいくつか存在する。
「漂流ポスト3.11」は、清水健斗監督『漂流ポスト/The Drifting Post』(2018年/30分)でも取り上げられ、大きな反響を呼んだ。
「漂流ポスト3.11」のご主人・赤川勇治さんの許には、今では震災に限らず、全国各地から様々な悲しみを抱えた手紙が届くという。

今回「漂流ポスト3.11」をたずねたのは、2020年3月に逝去した佐々部清監督を悼む、俳優・升毅。
彼にとって佐々部監督は、恩師であり、同志、はたまた盟友、親友という間柄だった。

『歩きはじめる言葉たち 漂流ポスト3.11をたずねて』ストーリー
東日本大震災から10年、俳優の升毅は「漂流ポスト3.11」をたずねた。升は、昨年急逝した映画監督・佐々部清への想いを馳せる。
佐々部監督の現場に参加したのは数年前からという升だが、気が置けない友となるのに時間は掛からなかった。
監督ゆかりの場所を訪れ、監督を知る人々からの手紙を託された升は、自分でも佐々部監督に宛てた手紙を書こうと考える――。

主演の升毅は、『群青色の、とおり道』(2015年)から佐々部清監督作品に出演。
『八重子のハミング』(2016年)では、自身初となる主演を務めた。
プロデューサー・監督である野村展代は、『群青色の、とおり道』『八重子のハミング』でも製作を務めている。
升と野村監督は、両作品でもタッグを組んだ、佐々部組の盟友だ。

10月24日(日)、名演小劇場(名古屋市東区東桜2-23-7)の舞台挨拶に立ったお二人を取材した。
宛てのない手紙が、いつか行くべき場所に届きますよう。


抱えてる悲しみを、いつか抱きしめることが出来ますよう。

映画『歩きはじめる言葉たち 漂流ポスト3.11をたずねて』
絶賛公開中10/23(土)~
名演小劇場
元町映画館
10/29(金)~
京都シネマ
ほか全国順次ロードショー
升 毅
伊嵜充則 三浦貴大 比嘉愛未 中村優一
佐々部 清
西村祐一 佐々部京子 村上知幸 鈴木英里 古山昭覚 川上宗勇 臼井正明 佐々部昭美 水津 勉 和田瑞枝
Specialthanks:津田寛治 安倍萌生
企画プロデュース/監督:野村展代
撮影/共同監督:早坂 伸
協力プロデューサー:倉増京平
音楽:野崎美波
編集:ウエダアツシ
整音:臼井 勝
配給統括:坂上直行
宣伝プロデューサー:石田直子
特別協賛:大東建託グループみらい基金
後援:岩手県陸前高田市
協力:森の小舎「漂流ポスト3.11」赤川勇治
配給:アークエンタテインメント
製作:Team漂流ポスト(株式会社スパイスクッキー/キアロスクーロ撮影事務所)
©2021 Team漂流ポスト
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