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3月20日(土 祝)21日(日)、愛三文化会館(愛知県大府市明成町1丁目330)もちのきホールにて【おおぶ映画祭2021】が開催された。

【おおぶ映画祭2020】が開催されたのが2020年9月だったから、なんと半年という超短期間での次回開催である。

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コロナ(COVID-19)禍により、映画祭も各地で中止、縮小を余儀なくされた。
数多の創り手たちは、せっかく撮りあげた新作を発表する場がなくなり、さぞや気落ちしていることだろう……。

だが、【おおぶ映画祭2021】で作品を鑑賞して、そんな想像の半分は間違っていることに気付かされた。
映画祭で上映された作品は、そのいくつかがコロナ以降に創られた映画であり、しかも面白い作品ばかりであった。

映画監督たちは、緊急事態宣言という難局でも作品を撮り続けていたのだ。
それも、観る者を満足させる映画に仕上げているのだ。

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【おおぶ映画祭2021】に寄せられた映画は、69作品。

募集期間は約一ヶ月という短さで、これだけの映画が集まったのだ。


3月20日は、この中から寄り選ぐられたセレクト作品が5本、招待作品が1本。

さらに、大府市の姉妹都市であるオーストラリア・ ポートフィリップの【セントキルダ映画祭2020】で短編部門最優秀賞を獲得した作品1本が上映された。


『再開』

(招待作品)

監督:岩田隼之介


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大府市制50周年記念事業として制作され、【おおぶ映画祭2020】でプレミア上映を果たした『 スイッチバック』のスピンオフ作品。


キャスト:

林田実樹

太田快成


『ROUTINE』

(21分)

監督:宮原 拓也


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公園の清掃員ミドリは偏屈な性格で、新人をいびっては辞めさせていた。だが、新しく入ってきたテツは、単なる無口な変わり者ではなかった。テツは四六時中ジャグリング癖が止まらなくて恋人に家を追い出されるほどの、生粋のジャグラーなのだ――。


キャスト:

ハチロウ
うをとも
田丸大輔

『BEFORE / AFTER』

(11分)

監督:GAZEBO


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締切が迫る一人芝居のシナリオを書く女優・川久保晴のもとに、もう一人の自分が現れた。訳も分からず詰め寄る晴に、もう一人の晴は「密です!ソーシャルディスタンス!」と突き放す。時は、2020年1月。世界はまだビフォアコロナだったのだ――。


キャスト:川久保 晴

脚本:川久保 晴、GAZEBO

監督・撮影・録音・編集:GAZEBO


『健太郎さん』

(35分)

監督:髙木 駿輝


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一軒家に暮らす父、母、兄、妹の4人家族は、ごく普通の幸せを満喫していた。しかし、一人の男「健太郎さん」の出現により、一家の生活は激変する。

健太郎さんは家に住み続け、奇行を繰り返す。家に居着いた赤の他人を、父と母は何故かひた隠しにする。

家族は、あの日のことを思い出す――。


舞台挨拶の様子を、動画で紹介する。

【おおぶ映画祭】1日目の総合司会は、元SKE48で映画好きとして知られている、矢方美紀さんが務めた。




『The Egg』

監督:Jane Cho

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【セントキルダ映画祭2020】最優秀賞作品(短編部門)

異国に住む少女は、つまらない毎日を送っている。

一緒に暮らす老婆は意地悪で、テレビは面白くないドラマしか映らない。

少女の心を掴んで離さないのは、冷蔵庫の上で微笑む、ハンプティ・ダンプティだけだった――。


Cast:

Kim Thien Doan

Gabrielle Chan


Director:Jane Cho

Producer:Jane Cho、llana Lazar


『My Films』

(36分)

監督:藤谷 東


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東南アジアからの技能実習生であるマット、オクスタ、バユ、ヌイは、日本の農家で共同生活を送っている。

藤谷東監督が、彼らの撮った自分たちの日常を紡ぎ合わせると、1本のドキュメンタリー映画となった。


キャスト:

マット、オクスタ、バユ、ヌイ


監督・編集:藤谷東


『西園さんは今日も』

(70分)
監督:蒲生 映与

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精神疾患を患う大野圭一郎の側には、今日も医学生・西園紗良がいる。
西園は解離性同一症の論文を書こうとしているのだが、多人格が目まぐるしく入れ替わる圭一郎の行動にいつも振り回されている。
圭一郎は病いを克服するため、過去のトラウマと向き合うことを決意するのだが――。

キャスト:

蒲生映与、平山マユカ、猪俣三四郎、篠原寛作、瀬戸優香

監督・脚本・製作・編集:蒲生映与



この日、上映されたのは以上の7作品。
クロージングは、セレクト作品の監督が勢揃いしてのクロストークが繰り広げられた。


映画に恋する【おおぶ映画祭2021】は、まだ始まったばかりだ――。

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