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9月19日(土)20日(日)、愛三文化会館(愛知県大府市明成町1丁目330)もちのきホールにて【おおぶ映画祭2020】が開催された。

新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で延び延びになっていた【おおぶ映画祭】が、遂に開催されたのだ。

そう、おおぶ映画祭は、2度の延期を経ての開催なのだ。

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1日目は『上映セレクト作品』が集められ、このご時世にも拘らず、リモートを含め全作品の制作者が登壇するというから驚愕した。

辻卓馬プロデューサーには、感心させられることばかりだ。

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『Vtuber渚』

(ショート部門/30分)
控えめで人見知りな性格なのに、みんなに愛されたい気持ちは人一倍ある女の子あきこ。勇気を出して応募した仕事は、バーチャルユーチューバーの中の人の仕事だった。 

GAZEBO監督

佐藤 睦さん(主演)

『夏の夜の花』

(ショート部門/25分)
4歳になるヤンヤンは父と数ヶ月前から会っていない。ある日彼は父が描いた花火の絵を見つける。それを見た母はヤンヤンに花火を見に行く約束をするも約束を忘れてしまう。 

高橋伸彰監督
荒井智晴プロデューサー

『忘れられた神様』

(ショート部門/25分)
姉と二人暮らしを始めることになった光島由香里。
しだいに不登校になっていく由香里が学校へ行かずに趣味のスケッチをしていると、自称神様を名乗る不思議な男・白山と出会う。 

矢口鉄太郎監督
志月勇太プロデューサー
青葉桃花さん(出演/リモート)

『万置き姉弟』

(ショート・ショート部門/9分)
平穏なスーパーに、あの姉弟が現れた!凄腕Gメンの指揮の下、追跡するタイガーとジャガー。彼らは、姉弟の犯行を止められるのか!? 

佃 尚能監督

『帰り道』

(ショート・ショート部門/10分)
1944 年、戦時下の日本・福岡を舞台に、徴兵検査を受けた学生たちの帰り道での青春の一幕を描く。
セクシュアルマイノリティーの青年の極私的かつ人間的な感情を可視化した。 

東海林 毅監督
眼 鏡太郎さん(主演)
田中博士さん(出演)
松田慎介さん(字幕翻訳)

『ランチメイト症候群』

(映画の可能性部門/25分)
田辺真由美は、お弁当をけなされたためトイレで一人お昼を食べていた。隣のトイレで同じくお昼を食べていた青木友香と、顔は見えないが徐々に会話をするようになる。 

浜崎正育子監督

『ホモソーシャルダンス』

(映画の可能性部門/11分)
イケてる男子学生グループに1人の女子。このグループに入れない気弱な男子がひとり。女子がこの男子を傷つけたことで、男子学生グループはこの女子を敵視するように…

東海林 毅監督

『さよならを迎えに』

(映画の可能性部門/25分)
東日本大震災で韓国人の婚約者を亡くした光希。
光希は遺骨を婚約者の家族のもとへ届けようと韓国へ。しかし光希は駆け落ちのように娘が日本へ行ったことを責められ…

原田 涼監督
木村文哉さん(主演)

『懐』

(ショート・ショート部門/7分)
デザイナーを夢見るナツは、その夢を追って東京に出てきたものの、
結局やりたいことをできないままでいる。
自分を見失い始めたナツは、自分の原点である実家に帰ることに。

飴谷尚亮監督
小口勝一さん(撮影監督)

『まよなかのいぬごやレース』

(ショート・ショート部門/9分)
老犬あぐりは、捨て猫セニャを連れて、まよなかに開催される「いぬごやレース」へと飛び立つ…。

MATSUMO監督

『この街と私』

(ショート部門/43分)
「この街と私」のADをしている村田美希(23)は、バラエティの特番につくことに。街頭インタビューを任せられ、どうせなら面白い人を探そうと次第にインタビューにのめり込んで行く。

永井和男監督

『多日想果』

(ショート部門/20分)
台湾に憧れて留学したタカシ。日本では味わえなかった楽しい日々。そんなある日、屋台で働くフェンに恋をする。しかし、自分の気持ちを率直に伝えることができず恋は無情な形で幕を閉じる…

大門嵩監督(主演)

『あなたとの距離について』

(映画の可能性部門/89分)
裕樹は、パートナーの誠二とその母親
と3人で、近隣トラブルを乗り越えながら今は幸せに暮らしていたが…ゲイの主人公という視点から人の寂しさや幸せとは何かを描く。

村上祐介監督
折笠慎也さん(主演)
平良千春さん(出演)
小玉正直プロデューサー

この日、上映されたのは以上の13作品。
ソーシャルディスタンスを確保するため、隣席を空けて着座する観客は、それぞれの作品に惜しみない拍手を送った。

シートレイアウトだけでなく、検温、手指の消毒、マスク着用が入場者全員に要請され、休憩時には観客を完全に退場させた上での換気、消毒と、新型コロナ対策は徹底的に行われていた。
ウイルス感染者を出さないという断固たる決意が随所に見られ、これは取りも直さず、市制50周年という記念すべき年に市の名を冠した【おおぶ映画祭】の開催にゴーサインを出した、大府市への最大限の敬意に外ならない。

この日のクロージングは、上映作品の監督、プロデューサーが登壇してのクロストーク。
「私たちはどこに向かっていくのだろう」というテーマで、まるで恋愛論を聞くかのような映画論議が熱く交わされた。


さて、【おおぶ映画祭2020】 1日目『上映セレクト作品』が開催された愛三文化会館くちなしホールでは、【はぐくみ映像大作戦】が同時開催された。
【はぐくみ映像大作戦】は、里親と里子について考える親子イベントで、参加型の映像ワークショップ、インスタレーションペインティングが行われた。

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おや?何やら、見たことのある顔が.....
あ!女優・映画監督の、辻凪子さん!!

辻凪子さんは海道力也さんと共に、スペシャルゲストとして座談会に参加されたのだ。


そして、安藤桃子監督、ふくだももこ監督によ
るスペシャルトークセッションが行われ、【は
ぐくみ映像大作戦】はクロージングを迎えた。

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初秋の大府で、映画に恋する2日間は、こうして幕を開けたのだった――。