隣人は正気を失くした/『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』レビュー 2020年07月18日 10:57 世界大戦間期、スターリン政権下のソビエト連邦は、革命の成功を喧伝していた。対外的には繁栄を謳歌する社会主義国家に潜入し、真実を追い求めた一人のイギリス人ジャーナリストがいた。ポーランド映画界の至宝にして名匠、アグニェシュカ・ホランド監督(『太陽と月に背いて』『ソハの地下水道』)の最新作『赤い闇 スターリンの冷たい大地で』は、歴史に埋もれた衝撃の実話を基にした骨太な社会派ドラマだ。