新型コロナウイルスによるパンデミックで、日本国内だけでなく世界のありとあらゆるイベントが自粛、休止に追い込まれている今日。
パンデミックの終息は、未だ想像すらつかない。
そんな自粛ムード真っ只中の2020年3月15日(日)、イベントの中止によりたまたま空いていた大ホールを会場に、入場者は関係者のみというクローズな環境で映画祭が開催された。
その名も、
【無観客映画祭】
開会の辞
映画祭では、ワールドプレミア上映4作品を含む、全10作品が上映された。
『Shred』松澤聡比古監督
『サイキッカーZ』
木場明義監督
『それで世界が救われなくても』末長敬司監督
『夜が明けるまで』
北林佑基監督
松本佳樹(監督補・編集)
『覚めぬ夢などあるじゃなし』目黒大輔監督
『愛梨と唯』八十川勝監督
『言えない!』
藤澤克己監督
(ワールドプレミア上映)
『骨が折れるまで』
岩田隼之介監督
伊藤大晃(主演)
神戸克哉(出演)
(ワールドプレミア上映)
『判子』
中島悠監督
(ワールドプレミア上映)
『尖って、脆い』
櫻木千春監督
(ワールドプレミア上映)
3時間半という予定時間はあっと言う間に過ぎ去り、遠藤健一監督による総評が行われた。
遠藤監督は、自主制作映画の監督として、また長年に亘り数多の作品を携わったプロの助監督として名を馳せる映画人である。
上映が終わったものの、映画祭は終わらない。
希望者は会場を移り、ディスカッションという名の【第二幕】が開演した。
列席者は、次の通り。
遠藤健一監督
坂本保範プロデューサー(とよたいかんぬ映画祭)
斉藤利菜(シンガーソングライター)
北林佑基監督(『夜が明けるまで』)
松本佳樹(『夜が明けるまで』監督補 編集)
藤澤克己監督(『言えない!』)
岩田隼之介監督(『骨が折れるまで』)
伊藤大晃(『骨が折れるまで』主演)
中島悠監督(『判子』)
渡邉龍馬(『判子』スタッフ)
辻卓馬プロデューサー
『夜が明けるまで』について
『言えない!』について
『骨が折れるまで』について
『判子』について
自主映画について
映画祭について
ディスカッション(discussion)という単語は、「徹底的に(=dis)打ちのめす(=cuss)」という意味が語源とか。
日本語の「打ち合わせ」と字面は似ているのに、本質は全く掛け離れているのが面白い。
様々な意見をぶつけ合ってもまだ足りない一同は、さらに河岸を移して語り合った。
映画祭は、【第三幕】に突入したのだ。
熱い映画談義は日付を跨いでも尽きることがなく、映画祭の最終章もまた来ることはなかった。
今回の映画人たちの出会いは新たな作品という形で結実し、それが【第四幕】【第五幕】と続いていくのであろう。
動き(move)続けるのは、映画(movie)の本質なのだから――。
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