ジャンクション01

30歳を目前に控えた29歳――2月22日(金)よりロードショー公開となる『ジャンクション29』は、大人になりきれない29歳の若者たちの悲喜こもごもを、軽妙かつ繊細に描いたオムニバス映画だ。


4人の29歳を演じるのは、連続オリコン1位を獲得するなど快進撃を続けている、名古屋発のエンタテイメントグループ「BOYS AND MEN」のメンバーである。


夢を捨てきれない自主映画監督を田中俊介(『ツチノコの夜』)、

独身貴族を気取る結婚相談所社長を水野勝(『結婚の条件』)、

一攫千金を夢見るダメ動画投稿者を本田剛文(『バズる』)、

そして、映画版オリジナルのストーリーを小林豊(『ジャンクション』)が、それぞれ等身大で熱演している。


2月3日(日)、109シネマズ名古屋(名古屋市中村区平池町)で行われた『ジャンクション29』特別先行上映会で舞台挨拶に立った、ボイメンの4人をレポートする。


ジャンクション19

MC. 『ジャンクション29』、映画としてはプレミアとなります。主演の皆さん、一言ずつお願いします。(映画パーソナリティ 松岡ひとみ)


水野勝 鴛鴦ハジメを演じました、水野勝です。今日は日曜日ということで、大事な休日に集まってくださいまして、ありがとうございます。今日はよろしくお願いします。


田中俊介 『ツチノコの夜』で吉田健一を演じました、田中俊介です。よろしくお願い致します。


ジャンクション16

小林豊 本日は『仮面ライダー平成ジェネレーションズ』にお越しいただいて、ありがとうございます(場内笑)!


本田剛文 おい(笑)!どうすんやん……あんなに記者さん入ってもらって、そんなこと言って……


小林 あ、違いました?『ジャンクション29』ですね(笑)。『ジャンクション』で丸山晋輔を演じました、小林豊です。よろしくお願いしまーす!


本田 『バズる』で守谷悟を演じさせていただきました、本田剛文です。どうぞよろしくお願いします。


MC. 会場の皆さん、既にドラマの方はご覧になってるという方はいらっしゃいますか?


小林 観てくれた?


MC. 結構いらっしゃいますね。


水野 ありがとうございます。


小林 逆に、楽しみにしてて観なかったよっていう人もいそうですよね?


水野 そういう方も中にはいらっしゃいそうですよね。


MC. もちろん、ドラマを観ていただいてなくても全然大丈夫なんですが、劇場版では小林さんが初めてなんですよね?


小林 ドラマでは3人のストーリーが放送されて、そこに3人と絡むシーンだったり、僕のエピソードを加えたのがこの作品なので……楽しみです、観てもらえるのが。


MC. 間もなく公開ですが、完成披露を迎えて如何ですか?


水野 実際にブログのコメントだったり、皆さんと握手をした時とかに「公開楽しみです!」という声を沢山いただいていたので、皆さんに観ていただけるのは非常に嬉しいですね。


『ツチノコの夜』ストーリー

同窓会に参加した吉田健一(田中俊介)は、再会した旧友の加藤(本多力)に高校時代と変わらず今も自主映画を撮り続けていることを馬鹿にされる。だが、吉田はそんなことより、ずっと片思いしていた小林彩花(佐藤 玲)の事が気になって仕方がない。3人は吉田の家で飲み直すことになったが、そこに泥酔したかつての担任・飯田(菅原大吉)が現れる――。


ジャンクション05

MC. 田中さん、撮影で印象に残っているエピソードはありますか?


田中 29歳でまだ親のすねをかじりながら自主映画を撮っている、自称「映画監督」という役だったんですけど、コメディ要素が沢山ちりばめられた作品です。僕自身、今までやってきたお芝居とは違ったところでの挑戦でもありました。監督の指示が凄く細かくて、ただその場にいるだけじゃなくて、「喋りながら小道具を触ってくれ」だとか、ちょっと首を動かす、一歩歩く、手を動かす……数センチの細かい指示もあったり、そういったものを意識しながら(役の)気持ちのまま現場にいるっていうのは、今までにない細かい追及でした。僕自身、凄い思い入れがある、挑戦になった作品になりました。


MC. 皆さん、『ツチノコの夜』はどうでした?


水野 非常にパンチの効いた設定で、会話が繰り広げられるんですけど、その中でも皆が熱を持って真剣にその場にいるっていうところが、僕は非常に面白かったと思いますね。


小林 掛け合いが、凄い面白かったなと思いましたね。ヒートアップして、どうなっていくんだろう?っていうところがあって。


MC. ヨーロッパ企画の本多(力)さんなど、中々の個性が集まってましたよね。


田中 そうですね。本多さんもそうですし、菅原(大吉)さん、佐藤(玲)さんの4人で、限られた空間の中で起きる物語です。映画なので、コメディだけどコントではない……より大きく、分かりやすく表現すれば面白おかしくなるということも手段としてはあったんですけど、「そういうところじゃない」という指示をいただいたので、細かいやり取りや掛け合いの微妙なズレを面白がってもらえたら嬉しいなと思います。


『結婚の条件』ストーリー

若き結婚相談所社長・鴛鴦ハジメ(水野 勝)は、「スーパー仲人」と呼ばれる時の人だ。ある日、そんなハジメも手を焼く相談者が現れる。風俗店を経営する鳶田敬一郎(細田善彦)は母親が勝手に申し込んだそうで、まるで結婚する気がない。ハジメは、白鳥司織(中村 中)や鷹野あゆみ(山田キヌヲ)といった一曲(ひとくせ)ある会員を紹介してみるのだが――。


ジャンクション02

MC. 水野さん、『結婚の条件』を振り返っていただけると。


水野 結婚相談所の社長ということで、非常にお金も地位もあるんですけど、実は……という裏の顔がある役柄でした。インタビューシーンは、台本だと「インタビューをしているハジメ」としか書いてなくて、どうやって撮るのかと現場に行ったら、「アドリブで演ってください」と言われて。分量でいうとそんなに無いのかもしれないですけど、10分以上はアドリブでずっとインタビューされているような撮影でした。ちょっとドキュメンタリー要素のある撮り方をしましたね。あと、幼少期の写真が出てきますが、本当に僕の小っちゃい頃の写真なので(笑)、観ていただけたらと思いますね。僕は実際に妹がいるんですけど、妹と僕の小さい頃の写真を、母親に頼みまして何枚か送ってもらって、厳選したやつが使われているんです。


小林 ……この話したら、記者さんがクワーッと書き出しましたよ。「これは、使えるッ!!」って(笑)。


水野 クレジットにも名前入ってますから、「水野くんの妹」って(笑)。


『バズる』ストーリー

自称「バズチューバー」守谷悟(本田剛文)は、動画サイト「バズチューブ」に動画を投稿し続けているが、視聴回数は全く伸びない。ある日、悟のアパートに権田権三(水澤紳吾)、早紀(ゆかりの小雪)夫妻が現れ、借金の返済を迫る。悟が咄嗟に思い付いたのはどうしようもないアイデアだったが、事態は予想外の展開を見せる――。


ジャンクション08

MC. 本田くんは、YouTuberというか……


本田 そうですね。一応、劇中では「バズチューバー」ということで。下らないネット動画を配信して、再生回数も伸びず、29歳といういい年になってきても青臭い夢にしがみついて、でも努力もしてなくて……みたいな、本当にどうしようもない感じの人物なんですけど。そういう役柄の性質上、作品の中にもネット動画のシーンが出てくるんです。「再生回数が伸びてないネット動画」という設定だけあって、本当に面白くない感じになってますので、そこは是非注目していただきたいなと思います。その面白くない動画は、ほぼ僕のアドリブだという(場内笑)……その面白くなさも、もはや僕の地力(じぢから)でしかないという感じはあるんですけど(笑)。


水野 わざと、面白くなくしてるんだよね?


本田 本当は出来るんですけど(笑)、敢えてあんまり面白くない動画に……もちろん、話の進行に関わるところは台本で決まってる部分もあるんですけど、それ以外のネット動画は「しばらく喋ってて」とか言われたりして演ってたので、そこは自分なりには結構頑張ったポイントだな、と。


MC. 有名なYouTuberさんも、出てるとか?


本田 そうなんですよ。今回、チャンネル登録者数が32万人というカブキンさんに出ていただいて。どんな感じに出てくるのかも、観てのお楽しみだと思います。そういうところも、少し現実に引っ掛けながらやらせてもらってます。僕のバズチューバーネームは「ボイリッチー」なんですけど、実際YouTubeに動画を新たに撮り直して投稿して、再生回数が伸び悩んでて……昨日の段階で280くらいで、ぶうたれて。結果、ついさっき見たら、660回になってました(場内拍手)!


小林 おー、倍に!


本田 でもちょっと、「2月3日現在、再生回数は660回である」って記事にするの、止めてもらっても良いですか(笑)?


水野 再生回数だけだと、ちょっとね(笑)。まあ、「やってるよ!」ってことはね。


本田 ここまで2本アップしてて、1本目が660、2本目が300回くらいです、まだ(場内笑)。


水野 全然面白くないんです(笑)。全然面白くないのが見たい方は……って感じですよね。


本田 あと4本くらいストックがあるんです。


水野 「4本も要らねぇよ!」って書いといてください(笑)。


小林 是非、記事を書く時にはURL(https://youtu.be/AHn3EZEAMRs)もお願いします(笑)。


本田 お蔵入りか出すかは、今後の再生回数の伸び次第だと思うので(笑)。


『ジャンクション』ストーリー

漫画家志望の丸山晋輔(小林 豊)はずっと描き続けているものの、全く日の目を見ない。高校時代コンテストに入選したことが心の支えだが、30歳を目前にして将来に絶望している。宛も無いまま乗った田舎のバスで、かつて一緒に漫画を描いていた同級生・田中大(福山翔大)が乗り合わせてくるのだが――。


ジャンクション07

MC. 『ジャンクション』の小林さんは、ちょっとストーリーテラーみたいな感じでしたね?


小林 同級生だったり、ご近所さんだったり……いじめられたり(泣)だとか、色々ありました(場内笑)。お芝居は普段の自分と全然違う部分が出せるので、そういった面で楽しんでもらえる作品を作れたと思います。まぁ、普段もこの(劇中)くらい、良い感じなんですよ。


水野 もしかしたら、普段も演じてるかもしれないですね。本当は、ただの腹黒いおばちゃんなんで(場内笑)。


小林 最近、カバンの中にアメちゃん入れてんねん。


水野 知らんわ(笑)!


小林 コンビニで、小っちゃいパックが出てんねん……あれ、良いねん。


本田 別に、寄せてかんで良いでしょ、関西のテイストに(笑)。


小林 冬は寒いって言っても、暖房が効いてるから……暖房で、アメちゃん溶けるやろ?だから、小っちゃいパックのがええねん(場内笑)。……何の話や(笑)?


ジャンクション13

MC. どんどん違う方向に行っちゃいますからね、ピシッとしないと。田中さんなんて、ピシッと決めてらっしゃいますよ。


田中 いや、もう……どんだけ喋んねん(場内笑)!?


小林 (笑)……ちょっと、29歳らしく落ち着きたいなと思うんですけどね。


水野 そうですよ。もう彼は29歳ですからね。


MC. 30歳目前にして、如何ですか?


小林 自分的には、何も思ってなくて。そんな毎日に変化が無いんで、「29だから」っていう感じはないんですけど……周りが結構「もうすぐ30だね」って言ってくるんで、「あ、30なんだな」みたいな感じです(笑)。まだ……高校生できるかなって(笑)。


水野 いや、無理だろ(笑)。


小林 高校生は無理か……大学生ならいけそうだね(笑)?


水野 田中も、こないだ誕生日でしたから。


MC. そうだ。田中さん、どうですか、30を目前にして?


田中 あんまりカルビが枚数食べられなくなったな、と(場内笑)。


水野 分かる(笑)!もう俺、ホルモンとかダメですもん。


本田 ハラミだけ食べれば良いかなって。


水野 辻本(達規)くんは、網に焼く牛脂も食べるんですけど(場内悲鳴)……もう、見てて胃もたれしますね(笑)。


小林 食べない?俺も結構食べる派だったけど。


MC. まさか、こんな話になるとは(笑)。


小林 ボイメンの楽屋は、結構この話が出るんですよ。


水野 そうですよ。お弁当も出していただけるのは非常にありがたいんですけど、揚げ物が一杯あるじゃないですか……エビフライ、コロッケとか入ってると、「わぁ、茶色いなぁ……」って(場内笑)。


本田 昔は茶色いお弁当めっちゃテンション上がったんですけど、最近はちょっと緑が欲しくなってきたかな、と(笑)。


MC. そういう本田さんは、まだ26歳でしょう?


本田 そうなんですけどね。でも言っても、10代の頃とは胃袋のコンディションも違いますし。


MC. でも、まだ4年あるじゃないですか。どうですか、30までに何かしたいことは?


本田 良いのか悪いのか分からないですけど、僕は若く見られることが多いので、30だとまだ早いと思うんですけど、40になる時には髭が似合う感じになっていたいんですよ。今は放っといてもそんなに生えないんですけど、髭が似合う小父さんになるのが僕の人生の目標の一つなので。まず30までに内面を……ダンディズムというか、ハードボイルドな男になっていきたいと思ってるんですよね。


小林 ずっと言ってるんです、「俺はTシャツ1枚で似合う男になりたい」って……いやいや、小学生やん(場内笑)!


本田 いやいや、今の自分がやるとそうなんですけど、やっぱ白TにGパン、そして髭で決まるような男になりたいな、と……


水野 でも、眼鏡で鼻が大きいし、それで髭が生えたら、いよいよパーティグッズみたいな(場内笑)。


本田 誰がパーティグッズですか(笑)!?


小林 ちょっと、アップで撮ってやってください、寄りで(笑)。


水野 「パーティグッズになるよ!」って(笑)。


本田 パーティグッズは30歳関係なく、普通になれるから(場内笑)!


ジャンクション09

小林 皆、ちょっと大人になりたい欲はあるかもしれないですね。


本田 年を重ねるの自体は楽しみですね。


MC. 水野さんも、もうすぐですよね?


水野 僕は、今28ですね。小学校の頃とか、「30代ってメッチャ大人」みたいなイメージがありましたよね。年齢を重ねるほど「大人にならないといけない」というのがあると思うんですよ、周りからも「あなたはもう30だから」とか。僕は逆に「30だから、何?」って言えるような大人になりたいと思いますね。


小林 その時になったら、お祝いしてくださいね!


水野 何をお祝いするの?


小林 「30になったね!」って。「どうしていくの、キャラ?」みたいな(場内笑)。


水野 いやいやいや……迷走しとるって、自分で分かっとるんか(笑)!


小林 いやいや、このまま行くんですけどね(笑)。


水野 このまま行くんでしょ?30でも40でも、踵を……(場内笑)


小林 昨日の舞台挨拶で、写真を撮られるからってずっと爪先立ちしてたら……今筋肉痛なんで、今日は止めてるんですけどね(笑)。


水野 実際に会うとガッカリされるよ、そういうことやってると(笑)。


MC. それでは、最後に一言ずつお願いします。


ジャンクション03

水野 改めまして、本日はお越しくださいましてありがとうございます。ようやく皆さんに観ていただけるということで、僕も非常に嬉しく思います。まず観ていただいて、感想をSNSにアップしていただいて、2月22日までに一緒に盛り上げていけたらと思ってます。


ジャンクション04

田中 今日は本当にありがとうございます。この作品で何か勇気をもらえるかどうかは分からないですし、そういったところを僕たちも押しつける気はさらさらないですが、純粋に笑って楽しんでいただける作品になっていると思います。素敵な映画体験になりますように、僕も願っております。


ジャンクション06

小林 29歳をこの4人が等身大のまま演じた作品になっています。ほのぼのとした気持ちで観れるんじゃないかと思いますので、帰る時までに皆さんの心が温かくなりますように。楽しんでいってください。


ジャンクション10

本田 今観ていただく感覚、公開になったタイミングで観る時の感覚、10年経って観る時の感覚……観る時の自分のコンディション、置かれている環境によって、全然観え方の違う作品でもあるかなと思います。長く愛される作品になるように僕らもしっかり盛り上げていきたいと思いますので、今日は楽しんでいただいて、末永くよろしくお願い致します。


ジャンクション(junction)とは、「合流」という意味だ。


ドラマ版では、主役を張った水野勝、田中俊介、本田剛文の新たな振り幅を、また等身大の魅力を存分に堪能できた。

映画版『ジャンクション29』では、そこに小林豊が加わることにより、個々で輝きを放っていた綺羅星たちが、一つの星座を形作った。


一人ひとりの個性が集まると、足し算ではなく掛け算となる……

『ジャンクション29』が人を惹き付けるのは、BOYS AND MENが持つ魅力と「合流」しているからなのだろう――。


ジャンクション24

映画『ジャンクション29』

2月22日(金)渋谷シネクイント センチュリーシネマ 109シネマズ名古屋ほかロードショー


監督:ウエダアツシ 山田晃久
企画・プロデュース:佐藤友彦
プロデューサー:山口幹雄 小美野昌史
音楽監督:小野川浩幸
音楽:今村怜央 あみこ
撮影監督:松井宏樹
録音:Keefar 
美術:佐藤 希
衣装:吉田直美
ヘアメイク:板垣美和
スチール:五十嵐和博
編集:ウエダアツシ
整音・効果:紫藤佑弥
助監督:平波 亘
制作:飯塚香織 鈴木徳至

宣伝:野田恵理 渡邉三恵
制作プロダクション:NAC
配給:スターキャット


2019 / 102min. / カラー / 16:9 / Stereo


『ジャンクション29』公式サイト

http://junction-29.com