2018年9月9日(日)、ミッドランドスクエア シネマ(名古屋市中村区名駅)スクリーン5(定員194名)は、満席に膨れ上がっていた。
9月6日(金)よりロードショーが始まった『泣き虫しょったんの奇跡』(2018年/127分)公開記念舞台挨拶が開催され、豊田利晃監督、松田龍平、永山絢斗、渋川清彦、新井浩文、窪塚愛流という大所帯が登壇したのだ。
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松田龍平 名古屋に来られて嬉しいです。短い時間ですけど、楽しんでください。ありがとうございます。
永山絢斗 今日は朝から動き回っております。『泣き虫しょったんの奇跡』を観てくださって、ありがとうございます。短い間ですが、宜しくお願いします。
渋川清彦 名古屋だがや(場内笑)!!日曜のお昼だぜ、楽しんでいこうぜ!……渋川清彦です(場内笑)。後ろがプレミアムシートみたいになってるんですね。短い時間ですけど、宜しくお願いします。
新井浩文 一人だけやる気ない格好とか、そういう訳じゃないです(場内笑)。皆ちゃんと、ジャケット(着用)で……偉いなと思って。完全に私服で、このまま行きますんで。KEEさんも、ちゃんと持ってきてますもんね。
渋川 今日はね。豊田(利晃)さんの舞台挨拶だからね。普段スーツ着ないもん、だって(笑)。
新井 ……そんな感じで(笑)。今日は映画館に映画を観に来てくれて、どうもありがとうございます。
窪塚愛流 こんにちは、窪塚愛流です。今日は、観に来てくださって、ありがとうございます。
MC. 4回目の舞台挨拶……どうですか、今日は緊張してないですか?(映画コメンテーター 松岡ひとみ)
窪塚 そんなに緊張してないです(笑)。
豊田利晃監督 あまり名古屋に舞台挨拶に来る機会はなかなかないんですけど、役者たちとこうやって来れて嬉しく思ってます。短い時間ですが、楽しんでください。宜しくお願いします。
MC. 愛知県と言えば、藤井(聡太 七段)棋士がおります。全国で愛知県が一番将棋に盛り上がってる県じゃないかと思っています。
豊田監督 藤井くん(客席に)来てるんですか、今日(場内笑)?
MC. そうではないんですが(笑)。この映画を観てもらいたいですね。
豊田監督 まだ観てないんですか(笑)?
MC. 言っておきます……知り合いではないですけど(笑)。
MC. 公開が始まって、お気持ちは如何ですか?
松田 そうですね……ホッとしてます。やっぱり、たくさんの方が観て、それでようやく映画が終わるので。嬉しいです、こんなにたくさんの皆さんが来てくれて。
MC. 色々な反応も聞けたんじゃないですか?
松田 そうですね、本当に……色んな反応が聞けて。
新井 (一同笑)……オウム返ししかしてないですよね(笑)。
MC. 和気藹々とした奨励会の皆さんのシーンは楽しかったです。ドライブに行ったりしてましたが、印象に残っているシーンはありますか?
永山 思い出に残ってるのは……皆で集まってるシーンが楽しかったです。パチンコやったり、競馬行ったり、そういうシーンが楽しかったですね……台詞が無いシーンが(場内笑)。
MC. あのシーンは、1日で撮ってるんですか?
永山 いや、何日かに分けて撮ってるんですけど、豊田さんが「お前、何やるの?」って言って、ドキドキしながら……楽しかったです。
新井 昨日ネットで、「舞台挨拶、豊田組全員シャイボーイ」って書いてあったんですよ(場内笑)。
MC. 新井さんもシャイボーイですか?
新井 いやいや、全然人見知りですから(笑)。
松田 シャイじゃない感じのテンションって、どんななんでしょうね?
渋川 「イェーイ!」じゃないの(笑)?
松田 (そんな風に)言う人は、適当だなって思って。
新井 さすが、深いこと言うね、龍平は。
松田 言うのは楽だな、と(場内笑)。
MC. 渋川さんは、現場でも盛り上げ役で引っ張っていたんですか?
渋川 そうですね。まぁ、一番年上なんで。しかも、豊田さん、豊田作品には『ポルノスター』(1999年)からやらせてもらってるんで、皆、勝手知ったるという感じなので。よく将棋を指しましたね。
松田 初めはKEEくんと同じぐらいの強さだったんですけど、どんどん強くなって。最後、結構負け越して……
渋川 凄く悔しがったんですよね。
松田 将棋で負けると、悔しさが凄いなと思いましたね。
新井 でも、昨日初段になったじゃん(場内拍手)。その後、龍平来なかったけど飲み会で、瀬川(晶司 五段:原作者)さんが言ってたのは、「初段もらっちゃうと、恥ずかしくて逆に指せなくなる」って。
松田 でも、「挑戦受けます」みたいなこと言っちゃって……
新井 どこで受けてくれるの、あれ?家に行ったら良いの(場内笑)?
松田 盤と駒があれば、どこでも出来ますから。
MC. 新井さんは、将棋は相当強そうですが?
新井 いやいや、全然。うちは麻雀の方なので。
MC. でも、皆さんで一緒に(将棋を)やったんですよね?
新井 やりました、やりました。監督の拘りで「指し方を練習しろ」って言ってたんで、うちもやりました。将棋はルールを知ってるくらいだったんですけど。
渋川 永山さんが、一番上手いですよ。
新井 あと、今日来てないけど、駒木根(隆介)が凄いです。
渋川 だって永山さん、さっき新幹線で来る時、将棋の動画観ながら寝てましたもん(場内笑)。
永山 (笑)……藤井くん、今対局してますよ。
MC. 相当お好きなんですね?
永山 好きですね、この作品やってから。
新井 どハマりしてるよね。
永山 毎日やってます。本を読んだりしてます。
新井 昨日、舞台挨拶の合間に、アプリで将棋のオンラインゲームがあって、ちょっとやってて困ったら瀬川さんに「これ、どうしたら良いですか?」って聞いてるんです。「いや、それダメでしょ!」って(場内笑)。
MC. そこまで、ハマッてるという。
永山 僕も早く初段が欲しいです(場内笑)。
MC. 窪塚さんも、将棋を指す姿が凄くしゃんとしてましたね。
窪塚 瀬川さんが将棋を指されてる姿を初めの頃に見せてもらって、そのイメージを表現する時に、僕ヘンな癖がよく出ちゃうんですよ。目が泳いじゃったり、口をモゴモゴしちゃったりするので、その癖をしないように気を付けました。
MC. それは、緊張したりすると出る癖とか?
窪塚 いえ、普段の癖です。
豊田監督 本人気が付いてないですけどね、癖って。新井さんも色々と癖ありますけどね。
新井 ……済みません、どういう癖なんですか?これを機に。これ(人差し指で鼻の下を擦る)は分かってるんですけど、自分で。
豊田監督 忘れた(笑)。
新井 (笑)……嫌だな、現場でまた言われるんでしょ(場内笑)。
MC. 皆さん、対局してる時の癖は写されてましたもんね?
豊田監督 それは、演出です。それぞれキャラクター付けして。
MC. 新井さんが、やたらトイレに行きたくなるとか……
新井 いや、あれは癖っていうか、設定というか(場内笑)。
豊田監督 あれ、撮影中の台本ではおしっこだったんですよ。それが、撮れた映像を編集で見ると、あまりにもケツを振りすぎているので……おしっこじゃないな、これって(場内笑)。
新井 あれは、監督の指示があって。自分でもOK出してるじゃないですか(笑)!
MC. 窪塚さん、こんな大大大先輩とお仕事をして、如何ですか?
窪塚 楽しいです。
豊田監督 ちょっと(撮影の)中空きがあったんですけど、背が伸びてて……(画が)繋がるかな、とちょっと不安でした。
MC. 手の動きには、相当な拘りがあったのでは?
豊田監督 どんな将棋映画を観ても、思うんですよ。将棋を指す手付きが偽者というか、下手だってすぐ分かるみたいな、そこだけは役者さんに徹底してもらってやりました。今回、吹き替えはゼロで、全部役者がやってるんです。
MC. 監督も、パーツで出演されてるんですよね?
豊田監督 最後、王将をパンと打ってるのは、僕です。奨励会に入った時、駒師さんが彫ってくれた駒を、ちょうど撮影の最後に龍平と野田(洋次郎)くんが指すところで使ってて。その駒で、最後ワンカット見事に「ピシッ」と。
松田 「龍平、監督やって」って言われて、監督チェアに座って……
豊田監督 「用意、スタート」してもらったんですよ。結構NG出されて(場内笑)。
松田 いや、結構ブレてましたよね。
豊田監督 50回くらいやらされました。
新井 昨日、「20回」って言ってたじゃないですか!凄い盛ったじゃないですか、名古屋で(場内笑)。
豊田監督 ごめん、ごめん。面白いかなと思って(笑)。
渋川 今日はちびっ子も結構来られてますね。
新井 そうですね。昨日も、「豊田作品にしては珍しく」なんて言ってたんですけど。(客席の子どもに)将棋指しなの?
MC. 棋士を目指してるんですか?……そうじゃないみたいですね。
新井 『銀魂2』と、間違えた(場内大笑)?
MC. 最後に一言ずつ、お願いします。
松田 とにかく、豊田さんは本当に素晴らしい監督だということを、改めて感じた映画でした。今日は本当にありがとうございます。
松田 ……試写で、途中で寝たっていう(一同大笑)……
永山 (笑)……ここで言いますか(場内笑)?気絶しました。皆さん、今日はありがとうございました。
渋川 東京では挨拶しても、こうやって皆で(地方に)来ることってあまりないので、凄く嬉しいです。また頑張りますので、宜しくお願いします。
新井 ネットでの評判は凄く良いんで、ちょっと時間を掛ければエンジンが点く作品になってるかと思います。気に入った方は、周りの方に薦めてくださると幸いです。ありがとうございました。
窪塚 ありがとうございました。
豊田監督 『泣き虫しょったんの奇跡』の原作を読んで、人との出会いが今の自分を作ってると気付かされました。今日、ここにいる全ての人がそうだと思います。「奇跡」というのは、人との出会いのことだと思ってます。僕にとっても気心の知れた皆と仕事が出来て、本当に奇跡のような経験でした。皆様にも良い出会いがあることを祈って、最後、渋川清彦に締めてもらいたいと思います(場内笑)。
渋川 ……イェーイ!お疲れSummer(場内拍手)!!
アマチュアからプロ棋士になった瀬川晶司の半生を描いた『泣き虫しょったんの奇跡』。
「奇跡」とは、史上初の偉業を指すだけではないのだ。
映画が起こす「奇跡」を、是非ご自身で、映画館で確かめて欲しい。
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