少し前の話になるが、マーティン・スコセッシ監督の『沈黙 サイレンス』(2016年/161分)を観た後、映画仲間……否、シネフィルの大先輩と、感想を語り合った。私が「キリスト者でないので、殉教というものを理解することができない。これでは作品の本質に辿り着くのは難しい ...
この人なくして 『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』レビュー
井浦新は、立ち居振る舞いで役に生命を吹き込める、稀有な俳優だ。『実録・連合赤軍 あさま山荘への道程』(2008年)『キャタピラー』(2010年)『海燕ホテル・ブルー』(2012年)『千年の愉楽』(2013年)と、晩年の若松孝二監督作品に無くてはならない存在だったのは、今でも印象深 ...
足立梨花 田村侑久(BOYS AND MEN) 秦建日子監督『キスできる餃子』舞台挨拶レポート
世界初の「餃子」×「LOVEエンターテイメント」映画、『キスできる餃子』。公開3日目の6月24日(日)、ミッドランドスクエアシネマ(名古屋市中村区名駅)スクリーン1には、秦建日子監督、主演の足立梨花、そしてご存知 名古屋発エンターテイメント集団「BOYS AND MEN」青担当・ ...
映画があって、よかったね『ラストラブレター』舞台挨拶レポート
「ヒューマノイドというのは、これからの時代、悲しみを減らしてくれる存在になっていくと、私は信じています」「それは、楽しみですね」セールスマン(多田亜由美)の言葉に、隆(ミネオショウ)は相槌を打つ。2年前、晶子(影山祐子)を突然の事故で亡くした隆は、ヒューマノイド ...
無秩序の日常 混沌の平穏 『ガザの美容室』レビュー
美容室のアシスタントとして働くウィダト(マイサ・アブドゥ・エルハティ)は、見合いをしつこく勧める母にうんざりしている。彼女の恋人アハマド(タルザン・ナサール)は薬物や武器を売買するマフィアの一員で、パレスチナを実効支配するハマスからも目を付けられている。クリ ...
女子視点の『卒業』?? 『母という名の女』レビュー
メキシコから、一筋縄では行かない映画が届いた。『Las Haijas de Abril』(2017年)という103分の作品で、日本では『母という名の女』という邦題で首都圏及び大阪は6月16日より公開が始まっている。名古屋では6月23日(土)より 、名演小劇場(名古屋市東区東桜)で公開となる。『 ...
もっと かさなる 映画祭!【第6回 MKE映画祭】潜入レポート
2018年6月9日(土)、ゴチソー尾張はまたまた国許を離れ、美濃に遠征した。この日、岐阜県図書館(岐阜県岐阜市宇佐)では、ご存知【MKE(エムケーイー)映画祭】が開催されたのだ。「みてくれたっていいじゃない」の頭文字を取って名付けられたご当地映画祭も今年で第6回を迎え ...
新生FlyingDoctorフライングドクター再出発ワンマンLiveレポート!
2018年6月10日(日)、【FlyingDoctor(フライングドクター)】のライブを観に、K.Dハポン(名古屋市中区千代田)へ行った。名古屋を中心に活躍中のポップ・クラシック・ユニット【フライングドクター】は、地上波にも出演して益々知名度が上がっている。「人の数より楽器が多い」 ...
滑稽で、切なくて、愛しい199分!『恋愛依存症の女』大須みづほ舞台挨拶レポート
2018年6月10日(日)時の記念日、【ゴチソー尾張】は国許を離れ、刈谷日劇(刈谷市御幸町)を訪ねた。上映時間3時間19分という長尺で、12人という登場人物の愛憎の行方を丁寧に、されど軽いタッチで描いた“大群像恋愛劇”『恋愛依存症の女』(監督:木村聡志/2018年/119分)が、東 ...
恋とファンタジーのMagic Hour『ウィッチ・フウィッチ』酒井麻衣監督舞台挨拶レポート
彼女の名前は、イチゴ(小川紗良)。優しい親友たち(辻凪子、洪潤梨)に囲まれている、音楽科の大学生。彼氏の名前は、ジン(萩原利久)。厄介な先輩たち(micci the mistake、藤田富)に手を焼く、服飾科の大学生。二人は、ごく普通に恋に落ち、ごく普通に付き合い始めました。でも ...